高田文夫、若い芽に手を差し伸べるのも我が天命

NEWSポストセブン / 2019年9月23日 16時0分

若手芸人について高田文夫が語る

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、若手芸人について述べる。

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 古くからの知人で、現在ワタナベエンターテインメント会長吉田正樹が珍しく真顔で「で──ザブングルの復帰を是非、高田センセの番組からということで全社一致しまして……」。NOと言えない東京人、9月2日私のラジオ番組からの芸能活動再開。吉本勢が順に順に劇場から復活する中、唯一の関東勢は私の番組から。

 分からない方もいると思うが、例の闇営業の話である。緊張しまくるザブングル、可哀そうに持ちネタの「くやしいです!」も「カッチカチやぞ」も不発気味。“「芸人が辛気くさい顔すんな」と高田から小言をくらった”とは翌日のスポーツ紙。若い人に手を差し伸べたり若い芽を伸ばしたりするのも我が天命。どのジャンルでも若いのが出てくると活性化する。

 3日は漫才の“まんじゅう大帝国”初の独演会。3回公演とも満席で若い女の子が目立った。竹内というのが日芸の落研で、数年前思いつめたように私の所へ来て、「死んでくれ」とでも言われるのかと思ったら「爆笑問題の太田さんを紹介して下さい」と涙目。そこはそれ、蛇の道はヘビ。日芸の先輩と後輩、ウラからウラへと爆問のいるタイタンへ。太田の力も大きいのだろう。たった数年で独演会。

 構成は短いショート漫才をやっては1回ハケてまた出ての繰り返し。もっとメリハリをつけて10分や15分の長尺漫才もやってみせないと、実力が分かりづらい。若き日の爆問は時事ネタ以外でも、設定ものの長いものも飽きさせずやっていた。うけない二人を見て太田ひと言、「まんじゅう怖い」。

 4日昼は東京ドームでジャニー喜多川を送る会。ジャニー一色の中、夜のTBSは松本人志の「クレイジージャーニー」。昼のジャニーに夜ジャーニー。川崎のワルと噂の8人組“BAD HOP”のドキドキするドキュメント、前篇に続いてこの夜は楽しみにしていた後篇。

 川崎南部は京浜工業地帯、幼い頃より盗みやケンカの明け暮れ。想像を絶する場所。最強のふた子のラップからヤクザ・ドラッグ・売春・貧困・人種差別が心の底から歌われ、とうとう人気爆発。武道館へ行くまでの姿がカメラで追われていた。来年は“横浜アリーナ”だと言う。どんなにガキの頃悪くったって、彼らには歌があったのだ。『ルポ 川崎』(磯部涼/サイゾー)も出ていてもう9刷。

 6日は日芸落研後輩の柳家わさびの真打昇進の会に出演し、爆笑を取って若い芽をつぶしてやった。わさびよりは少し先輩だがずっと出世した一之輔らと打ちあげ、楽し。

◆イラスト/佐野文二郎

※週刊ポスト2019年10月4日号

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