スマホ決済の全額還元 確率的にはまったく還元されない事も

NEWSポストセブン / 2019年9月23日 7時0分

 さて、10回に1回の確率で全額還元というのだから、10回利用すれば1回はタダになると考えるのが自然だ。これは平均的には正しいが、実際には10回のうち2回以上タダになることもあれば、1回もタダにならないこともある。毎回の利用時に、10分の1の確率で全額還元かどうかが決まるためだ。

 つまり、全額還元の回数は、ある確率で分布することになる。この分布は「二項分布」と呼ばれる。

 たとえば、全部で10回、20回、30回、40回、50回利用するケースを考えてみよう。全額還元が10%未満の回数しか出ない場合、10%以上20%未満の回数で出る場合、20%以上の回数も出る場合──の3つが、どの程度の割合になるかを計算してみたところ、次のようになった。

 利用回数が増えると、全額還元が10%以上20%未満の回数で出る割合は徐々に上がっていく。これに対して、20%以上の回数も出る割合は徐々に下がっていく。10回に2回以上全額還元となるようなことは、起こりにくくなっていくわけだ。

 注目すべきなのは、全額還元が10%未満の回数しか出ない割合だ。利用回数10回の場合で1回も全額還元とならないケースは35%もある。利用回数が50回で、全額還元が5回未満のケースは43%となっている。つまり、相当な割合で、10回に1回未満しか全額還元されないことになる。

 なお、実際の「全額還元」キャンペーンには、各回の利用額ではなく、ある期間中の全ての利用分が還元されるものなどがあるため、注意が必要だ。

 以上、クレジットカードのゴールドカードと、スマホ支払アプリの全額還元について簡単にみてきた。どちらにもいえそうなことは、「ポイント還元にはあまりのめり込まないほうがいい」ということだろう。

 ゴールドカードのおトク感を得るためや、全額還元が出たときの快感を味わうために、必要もないのに無理に買い物をすることになれば、それ自体、あまりおトクではないことのように思われるが、いかがだろうか。

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