人民元投資 高金利ではないが切り上げ期待大でリスク少ない

NEWSポストセブン / 2012年10月8日 7時0分

 6月1日から、円と人民元の直接取引がスタートした。実際は、三菱東京UFJ銀行などの国内のメガバンク3行と、中国の大手銀行との銀行間取引である。これを受けて、さまざまな金融機関が、個人向けとなる人民元建て外貨預金やFX(外国為替証拠金取引)を提供し始めている。そこで、ファイナンシャル・プランナーの松岡賢治氏が人民元投資のメリットを解説する。

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 人民元投資というと、「今までにも人民元建ての外貨預金やFXはあったはずでは?」と思う人も多いかもしれない。たしかに、一部のネット銀行やFX会社での取り扱いはあった。しかし、そうした商品で取引されている人民元と、この6月から直接取引の対象となった人民元とは別物なのである。

 6月以前に取引の対象となっていたのは、「ノンデリバラブル・フォワード」(NDF)と呼ばれる人民元。これは中国国内の居住者や企業が使っている人民元である「CNY」に連動する、いわば仮想的な人民元である。

 当然、取引量は極端に少ないため、売買のスプレッドは広く、取引コストがかかる。そのため、日本と中国では金利差があるにもかかわらず(日本<中国)、円を売って人民元(NDF)を買っても、スワップ金利はマイナスとなっていた。これでは、人民元をFXで売買するうま味は少ない。

 一方、6月から解禁となった人民元は「CNH」と呼ばれる。オフショア市場で取引される人民元のことで、中国国内に居住していない非居住者でも売買ができる人民元だ(「CNH」のオフショア市場とは具体的には香港を指す。「CNH」の「H」は香港の頭文字である)。

「CNH」は、中国との貿易をしている企業も取引に参加しているため、日々の売買高は「NDF」よりもはるかに多い。500億円に達する日もあるようだ。流動性が高まるにつれ売買スプレッドも狭くなっており、「CNH」を扱っているセントラル短資FXの場合、8月は3銭程度でのスプレッドとなっている。

 その結果、円売り/人民元買いのポジションを持てば、金利差を反映したスワップ金利が得られ、8月中旬時点では1万通貨で9円、つまり0.9%の金利となっている(同じくセントラル短資FXのスワップレート)。また、KaKaKu FXでは、米ドルとCNHが直接取引できる。

 三井住友銀行やじぶん銀行では、「CNH」建ての外貨預金を取り扱っている。ホームページ上で金利などが確認可能なじぶん銀行では、人民元建て外貨普通預金金利は0.1%となっている(9月10日時点)。

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