カープ快進撃 北別府学氏、達川光男氏、安仁屋宗八氏鼎談

NEWSポストセブン / 2012年10月1日 7時0分

 今季、各地の球場は赤く染まった。広島カープの快進撃で、「15年ぶりのAクラス」も夢ではなくなった時、広島ファンが大挙してスタンドに押し寄せ、心を躍らせながら声をからしたのだ。しかしそれは、“真夏の夜の夢”でしかなかった。Bクラスに沈んだ理由は何だったのか。赤ヘル軍団の黄金期を知る3人の重鎮OBが、その理由を語り尽くした。

達川光男:「ペー(北別府)は何位と予想しとったんかね」

北別府学:「2位ですね」

達川:「僕も2位。表向きは3位にしたけど、2位もあるじゃろうと思っとった。安仁屋さんは1位でしょ」

安仁屋宗八:「僕は毎年、優勝としか予想せんから(笑い)」

北別府:「投手力を考えたら広島が2位でもおかしくなかった。でも誤算は打線」

達川:「やっぱり栗原(健太)の不在が響いたね。アイツは昨年も夏場に打ったから、栗原がいれば結果は変わっていたと思うよ」

――勝負はどこで決したでしょうか。

達川:「9回にミコライオが試合をひっくり返された、9月17日のヤクルト戦。あれでチームがガックリきた。勝っていれば3位になっていたと思う。ミコライオが悪いわけじゃないが、あそこが分岐点になった」

北別府:「9月の勝負の9連戦は結局8敗。でもよくやったと思います。特に投手陣はよく踏ん張った。あれだけ打線が湿っていると、普通は“どうせ打てない”と気落ちしてガタガタッといってしまうが、大量失点はしなかった」

――前田健太ら、表ローテーションを横浜などの下位にぶつけた野村監督采配に、疑問の声も上がりました。

北別府:「いや、表ローテはうまく回っていた方でしょう。問題は完投が少なすぎたこと。中継ぎを使いすぎるから、大事な9連戦でバテた。完投できる試合は先発に完投させるべきですよ。野村(祐輔)なんか、100球投げていないのに交代していましたからね」

安仁屋:「昔の投手は交代といわれても、“自分で行く”といったもんだ。北別府なんか特にそう。僕が投手コーチの時、マウンドに行くと、“次は誰が投げるんですか?”と聞いてきた。名前を伝えると“じゃあまだ投げます”という(笑い)」

――その投手とは……?

達川:「名前はいえんけど、左の山本和男やね」

北別府:「ちょっと待って下さいよ(苦笑)」

安仁屋:「次が大野(豊)とか津田(恒実)というと素直に交代したな(笑い)」

北別府:「いや、山本さんだからじゃなくて、6回、7回までコツコツ積み上げてきた勝ちゲームを消されたら敵わないからですよ。僕らは今の選手みたいに、6~7回じゃ仕事をした気にならなかった。完投して白星という結果が出て初めて、満足感があったんです」

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