香港人 高級品、マンション買い漁る大陸の中国人に自信失う

NEWSポストセブン / 2012年10月7日 7時0分

 尖閣諸島をめぐる問題などで減ったとはいえ、大挙してやって来る中国人観光客の振る舞いにちょっと眉をひそめる日本人は少なくないだろう。だが、香港人は日本人どころではない思いを大陸の中国人に抱いているという。このほど香港を訪れたジャーナリストの相馬勝氏がレポートする。

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 先日、香港に行ってきた。香港の反日運動や11月8日からで始まる中国共産党大会の取材ためだ。その際、新聞社の特派員として香港駐在以来の10数年越しの知人と会ったが、彼は「最近の香港人は自信をなくしている」と浮かぬ顔をして語っていた。

「どうして?」と尋ねると、「大陸の中国人が毎日毎日津波のようにやってきて、一人で数万香港ドル(1香港ドル=約10円)から数十万香港ドルもの買い物をしていくのだ。それをみていると人生がむなしくなるのだ」と知人は肩を落とした。

 彼はすでに50代後半だが、まだマイホームの夢には届かないという。

「香港の中国返還(1997年7月)前もマンションは高かったが、中国に返還されてからはうなぎ登りで、いまや1平方メートルが200万円も300万円もする。100平方メートルもある家族向けのマンションならば2億円や3億円だ。とてもじゃないが、手が届かない。そのような高級な物件を買っているのが、大陸の中国人で、しかも投機用だ」

 彼によると、香港に住む大陸の中国人は高級幹部の子弟や、親類が多く、大陸での汚職などで得た金をマンションや株式につぎ込んで、利殖を図っている。つい最近も、失脚した重慶市の元トップ、薄熙来氏の兄や薄氏の妻の姉らが香港に住んで、商売上で莫大な利益を得たほか、次期最高指導者と目される習近平国家副主席の姉夫妻が香港の高級住宅を数件も買い占めていると伝えられた。

 知人は続けてこう語る。

「そのようなニュースや噂を聞けば、香港人として落ち込むのは当然だよ。香港はもともと英国の植民地だったから、香港の人々は政治にはあまり関心を持たないのが一般的。政治に関わるのは英国に留学するなど、英国政府から認められたエリートがするもので、庶民はもっぱら経済に関心を持つ。われわれのような庶民の夢はマイホームを持つことだが、このところの急激な値上げでそれも叶わない。

 返還前は、われわれ香港人は大陸の中国人に優越感を持っていた。政治的にも、経済的にも自由だったからだが、いまやそのような自信は潰されて、落胆だけになってしまった」

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