毛利衛氏や山崎直子氏 宇宙飛行士の人生を決定づけた1冊

NEWSポストセブン / 2019年11月15日 11時0分

毛利さんが影響を受けた本は?(時事通信フォト)

 リチウムイオン電池の開発で2019年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏(旭化成名誉フェロー)。受賞決定後の会見で、吉野氏が「科学への興味を持つきっかけになった本」として挙げたのが『ロウソクの科学』(ファラデー著)だった。

 会見直後から「子や孫に読ませたい」と出版社や書店に問い合わせが殺到し、版元各社は緊急重版を決定した。

 ノーベル賞受賞者に限らず、各界の成功者たちも子供の頃に読んだ本が、その後の人生に大きな影響を与えたという。たとえば宇宙飛行士もそうだ。

 1992年に日本人初のスペースシャトル飛行士となった毛利衛氏が幼い頃に読んだ思い出の本は、アメリカ(ロシア生まれ)の物理学者ジョージ・ガモフの『不思議宇宙のトムキンス』である。サイエンス作家の竹内薫氏が解説する。

「物理学好きがこぞって読む本。相対性理論は大人でも難解ですが、わかりやすく解説されていて、子供の好奇心をくすぐる種がたくさん詰まっています」

 毛利氏はかつて新聞への寄稿で、10歳の時に兄の本棚から借りて読み、同書が〈未知の大人の世界をゾクゾク感じさせてくれた〉と記した(産経新聞2002年10月22日付)。

 2010年にスペースシャトル飛行士として宇宙に滞在した山崎直子氏は、中学生の時に兄から借りた『COSMOS』(カール・セーガン著)との出会いにより、〈「宇宙」への扉が大きく開いた感じがした〉という(朝日新聞2011年11月27日付)。

 書評家の大森望氏は、「山崎さんが子供の頃に読んで宇宙に興味を持ったというのは頷ける」という。

「1980年代に一世を風靡した科学の啓蒙書です。著者は天文学者で、宇宙や銀河系の起源と地球や生命の歴史を重ね合わせるように展開し、当時の最先端の宇宙論が魅力的に語られている。宇宙への夢が膨らむ一冊です」(大森氏)

※週刊ポスト2019年11月22日号

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