現金6000万円が消滅、梶山経産相が茨城県議にバラ撒いたカネ

NEWSポストセブン / 2019年11月18日 7時0分

梶山弘志・経産相に浮上した金銭スキャンダル(時事通信フォト)

 菅義偉・官房長官の側近政治家には、選挙にまつわるカネの疑惑がつきまとう。法相を辞任した河井克行氏と妻で参院議員の案里氏には、辞任のきっかけとなった参院選のウグイス嬢買収疑惑に続いて、地元県議にカネを配っていた疑惑が発覚、国会で公選法違反を追及されている。

 選挙区への香典問題で経産相を辞任した菅原一秀氏の後任に起用されたもう1人の菅側近大臣、梶山弘志・経産相にも、2年前の茨城県知事選でカネまみれ選挙を指揮した過去がある。

 梶山氏は菅氏が“政治の師”と仰ぐ故・梶山静六自民党幹事長の長男で、菅側近としては河井氏、菅原氏の“兄貴分”にあたる。初入閣も一足早かった。

 問題の茨城県知事選は梶山氏が地方創生相に入閣した直後の2017年8月に行なわれた。当時、茨城では当選6期の現職知事が県政に君臨していたが、官邸では菅氏が中心になって対立候補に元経産官僚の新人を擁立した。その選対本部長を務めたのが県連会長の梶山氏だった。

 ところが、選挙は県を二分する大激戦となり、自民党の県議団も分裂。梶山氏が率いる自民党県連は40数人の県議に3月に100万円、6月に30万円の“つかみガネ”を配ったのである。

 本誌・週刊ポストはその県知事選さなかに、〈茨城県知事選に自民党がバラ撒いた「現ナマ」6000万円〉(2017年8月4日号)の見出しで、「県連役員から“領収証はいらない”と現金を手渡しでもらった」という県議の証言を報じた。

 県議にカネを配った県連役員は会長の梶山氏に近い人物で、選挙直前に梶山氏が初入閣(2017年8月3日)すると、「選挙にもプラス。大臣に恥をかかさないよう(自分たちが)一致団結できる」と檄を飛ばした。

 問題は資金の使途だ。当時、自民党支持者の1人は、「知り合いがある県議の食事会に出席した。知事選に新人が出るから応援してやってほしいという話を聞いてわいわい食事した後、会費5000円を払おうとしたら、“今日はいいから”と受け取ってもらえなかったそうです」と語っていた。県議に配られたカネが、自民党候補への支持を訴える“無料食事会”などに使われたとすれば、公選法の買収にあたる可能性があることを本誌記事で指摘した。

 あのカネは政治資金収支報告書でどう処理されたのか。自民党茨城県連の2017年の報告書は昨年11月に公表された。代表者は梶山氏の名前になっている。内容を改めて確認すると、2017年3月から7月にかけて45人の県議に「組織対策費」が配られており、金額は130万円が42人、100万円が2人、230万円が1人で総額5890万円にのぼる。本誌が報じた6000万円のバラ撒きが裏付けられた。

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