明生、剣翔、照強ら九州場所で注目のガチンコ平幕力士たち

NEWSポストセブン / 2019年11月19日 7時0分

 プライベートの充実が土俵上での発奮につながっていると話題なのは豊山(前頭9、26)だ。

「部屋の先々代の親方にあたる時津風・元理事長の現役時代の四股名『豊山』を継ぐほどに期待されながら、今年3月の春場所後には十両陥落を経験した。そこから2場所で連続して勝ち越し、9月の秋場所で再入幕を果たした。その9月場所の番付発表の当日に、入籍を発表したのです。大相撲の世界では『金星』は美人を意味する隠語でもありますが、幕内力士として結婚発表できるよう奮起したのでしょう。9月場所も10勝5敗の成績をあげ、再び番付を上げてきた」(ベテラン記者)

 5月場所後に結婚披露宴を行なった竜電(前頭5、29)も注目力士のひとり。

「中学卒業後、すぐに初土俵を踏み“初の平成生まれの大関候補”と期待されながらも、ケガを重ねて一時、十両から序ノ口にまで番付を落とした。そこから復活し、昨年の初場所で新入幕にたどり着いています。小結まで昇進した7月場所では負けが込んで番付を下げたが、“浮き沈み”の激しい相撲人生を歩んできただけに、ここからまた浮上が期待される」(同前)

 対して、“スピード出世”で注目されたのは今年の3月場所で初土俵から11場所での新入幕を果たした友風(前頭3、24)だが、今場所は2日目に右膝を負傷し、翌日から休場となった。

 その友風を病院送りにした琴勇輝(前頭4、28)は、同じ佐渡ヶ嶽部屋の琴恵光(前頭7、27)とともに、叩き上げのガチンコ力士として知られる。

「琴勇輝は体を反らせ“ホオッ!”と奇声をあげる独特の仕切りが人気です。それに嫉妬したのか以前、白鵬が力士会で“犬じゃないんだから、吠えるな”と叱りつけたが、それでもしばらくはやめようとしなかった図太さがある。琴恵光は祖父が立浪部屋の元十両・松恵山。祖父の相撲道場で鍛え上げ、真面目な性格で弟弟子からの信頼も厚い」(前出・担当記者)

 今場所最注目株だったのが若隆景(前頭16、24)。

「母方の祖父は元小結・若葉山で、父は立田川部屋の幕下力士だった若信夫。幕下・若隆元、十両・若元春という2人の兄とともに、荒汐部屋に所属する生粋の相撲一家の力士」(同前)

 初日から4連勝をあげていたが、4日目の照強との一番で古傷の右足首を痛め休場してしまった。大関返り咲きを目指していた関脇・栃ノ心(32)も4日目の宝富士(前頭3、32)戦で珍手の“首捻り”で勝ったが、右わき腹を痛め休場となった。

「ガチンコ力士は最後まで力を抜かないために土俵下に転落したり、無我夢中で強引な技を繰り出すためにケガが多い。星の潰し合いが増えることで終盤まで優勝争いがもつれ込むのもガチンコ場所ならではの展開です」(同前)

 ふがいない相撲ばかりの上位陣よりも、個性溢れる平幕力士たちのほうが、後半戦の土俵を沸かせていくことになりそうだ。

※週刊ポスト2019年11月29日号

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