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エログッズの断捨離「下半身に訊く」ことをみうらじゅん氏指摘

NEWSポストセブン / 2012年10月17日 7時1分

 みうらじゅん氏は、1958年京都生まれ。イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ラジオDJなど幅広いジャンルで活躍。1997年「マイブーム」で流行語大賞受賞。仏教への造詣が深く、『見仏記』『マイ仏教』などの著書もある同氏が、エロ関係グッズの後始末について考える。

 * * *
 自分が死んだ後のことを想像した時、遺品で一番困るもの。それは間違いなく“エロ関係グッズ”だ! エロ本にアダルトビデオにアダルトDVD、最近はパソコンの中にエロ動画を保存している人も多いだろう。なんでコレらが困っちゃうかといえば、ズバリ嫁さんにも子供たちにも秘密にして隠し持っているということに尽きる。

 家の大黒柱として、そして父として“マジメで立派なお父さん”を演じ続けてきた努力も、死んだ後にエログッズが発見されてしまうと、一瞬にして崩れる。ましてや、その中に未だ一般的には、「変態よね~」といわれる趣味のモノが内包していた場合、その好感度の急下落は致命的だ。

 当然、生きているうちに、「始末せねば……」と思っている人が多いだろう。しかし、なかなか捨てることができないのも事実。なにしろ男ってやつァ、なかなか思い出を捨てきれない優しい生き物なのだ。

 最近、“心のときめかない物はどんどん捨てろ”とか“断捨離”などのブームがあるらしいが、アレはモノのみならず、人すらも飽きたら平気で捨てられる、女という薄情な生き物にだけ成立する考えだと私は思う。

“必要か? 必要でないか? チンポに訊く”

 という考えもある。そのエログッズでビンビンこなくなったら捨てよという考えだ。しかし、今はビンビンこなくても、またいつかビンビンくるような気がして捨てられないというのもまた男の優しさだ。

 そんなみなさんにお薦めしたいのは“エロカミングアウト”である。「オレって本当はエロなんだよ」と、日常からチョコチョコと小出しに家族に伝えていく。さっき“立派なお父さん”と書いたが、実はそれほど立派でもないことは、当人が一番わかってるでしょう?

 見栄張って、立派ぶらなくてもいいんだよ。私にいわせれば“プライド”と書いて“つまらない”と読むようなもんだ。たいしたことない自分が、たいしたことない嫁と、たいしたことない子供作ってるっていうのが、私も含めて日本の家庭の現実なんですよ。

 そんなたいしたことない男が、「オレ、エロ本持ってるよ」っていったって、誰もなんとも思いませんよ。そして、それが普通だと家族に思ってもらえれば、死んだ後に何を困ることがある?

 漫画家の水木しげる先生は、自分の人生を“屁のような人生”といっている。あんなスゴイ人がそういってるのに、我々が見栄張ったって意味がないじゃないですか? そうと知ったら、明日からエロカミングアウト。さすればエロ遺品問題は根本から解決だ!
 
※週刊ポスト2012年10月26日号



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