今や専門店まである一人カラオケ ゆとりやノマドも積極活用

NEWSポストセブン / 2012年10月28日 7時0分

 いま“ヒトカラー”が増えている。一人でカラオケを楽しむ人のことだ。おひとりさまブームで、数年前から珍しいことではなくなっていたが、カラオケ店が「ヒトカラ」に対応した店舗作りを進めることで、定番化しつつあるようだ。

 全国カラオケ事業者協会によると、2011年度の平日の1人客は約2割。その数は増えており、時間帯や店によっては、1人客が半数になることも少なくないという。カラオケ人口は1995年度の5850万人がピークで、その後、減少傾向が続き、2011年度は4640万人に。頭打ちが続くなか、一人客の取り込みは、業界にとって至上命題でもある。

 カラオケ店舗数で日本一、「からおけ本舗まねきねこ」を展開する(株)コシダカは、ひとりカラオケ専門店「ワンカラ」の第1号店を2011年11月東京・神田にオープン。今年に入って6店舗まで増やした。「ピット」と呼ばれる個室には高性能マイクが設置されており、客はヘッドホンを着用、さながら“レコーディング”のように歌う。疲れたら、無料のカフェスペースで一息。料金は1時間600~1100円(時間帯と部屋による)と、他店に比べて決して安くはないが、週末には満室になることもあるという。

 秋葉原に店を構える「カラオケ アドワーズ」は、3~10階までのカラオケフロアのうち、9、10階を「一人カラオケ専用フロア」とした。電子楽器の演奏を楽しむこともでき、動画の撮影も可能。日中は楽器を持ちこむ若い男性で溢れる。

 もちろん、本格的に歌いたい、というヒトカラーばかりではない。

 都内で働く30代のOLは、会社帰りのクールダウンにカラオケ店を訪れるという。「夜、12時ごろ、疲れて地元の駅に着くと、あぁ、一杯飲みたいなぁって思うんです。でも、一人で飲んでも、誰とも話さないから発散しきれない(笑い)。カラオケに行けば、飲んで、歌ってすっきりして、家に帰ったらすとんと眠れます」。彼女が訪れる店舗は、一人客に配慮し、受付を複数人客と分けている。

 流行のノマド・ワーカーにも、カラオケ店は重宝しているようだ。先に紹介したアドワーズをはじめ、カラオケにもWi-Fi設置が進む。仕事でカラオケを利用するという40代男性は、「カフェで電話するのはやっぱりマナー違反ですよね。その点、カラオケなら気兼ねなく話せるし、疲れたら一曲歌って気分転換もできる」と話す。

「ヒトカラ」が増加している背景にはこのように、カラオケ以外の用途でもカラオケが楽しめるようになってきていることもあるようだ。

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