運動苦手な人はゾンビ体操を、血管年齢若返りには禁煙と睡眠を

NEWSポストセブン / 2020年1月19日 7時0分

血管年齢を若返らせるには?

 血管の異変は心疾患や脳血管疾患の原因となる。健康寿命を伸ばす最大の対策は自分の血管年齢を知ることだ。その目安となるのが、表の「血管年齢チェックリスト」である。12のチェック項目ごとにリスク度を足していくと、「年相応」「実年齢より10歳以上老化」「実年齢より20歳以上老化」の3パターンを診断できる。

「リスク度の合計値が9以上の方は、一度病院で精密な検査を受けた方が良い」と、チェックシートを作成した池谷敏郎医師(池谷医院院長)は話す。

 食生活の改善が求められるのはもちろんだが食事以外の生活習慣の改善も、血管年齢を若返らせるために重要だ。喫煙者はまず禁煙を考えるべきだという。

「タバコを吸うと血管の収縮作用によって血圧が上がります。狭心症や心筋梗塞のリスクが約3倍になり、寿命が10年短くなるとの報告もある」

 入浴も血管年齢の若返りに効果的だ。

「お風呂に入って温まると血流がよくなります。お湯が熱すぎるとかえって血管が収縮するので42度未満に抑えて、10分ほど入浴するのが理想です。また、その後の睡眠も大事。眠っている間に分泌される成長ホルモンによって、血管が修復されてしなやかになります。ただし4時間未満の睡眠だと寝不足によって交感神経の緊張が高まり、血圧が上がって脳神経の血管事故が増加するので、十分な睡眠を心がけましょう」

 近年は、夜間の脱水症を避けるため、就寝前に「コップ1杯の水を飲むこと」が推奨されるケースがあるが、冬場は避けたほうがいいと池谷医師は主張する。

「夏場は睡眠中に脱水を起こしやすく、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がるので寝る前に水を飲むことが効果的ですが、冬場は体内に水分が余っているため、睡眠前に水を飲むと夜中にトイレのため目が覚めてしまうことがあります。睡眠の邪魔になるうえ、寒いトイレで血圧が上がるリスクもあるので、冬は寝る前の水分摂取は控えるべきです」

 近年、血管年齢を若返らせるために注目されているのが、血管内皮細胞が分泌する「一酸化窒素」の働きだ。

 一酸化窒素は血管内皮細胞にできた傷やコブを修復して動脈硬化を予防し、血小板が凝集して血栓ができることを防ぐ働きを持つ。一酸化窒素には、血管年齢を若返らせる効果があるとされている。

「一酸化窒素の分泌に最適なのが、日々の運動です。体を動かすと血管の内皮細胞から一酸化窒素が分泌されて、傷ついた血管を修復し、血流を改善します。日ごろからエレベーターを使わず、歩くことを心がけるだけで効果が出る。水泳やジョギングなどの有酸素運動ならさらに効果的です」

 運動が苦手な人でも、手軽に行なえるエクササイズが、池谷医師が考案した「ゾンビ体操」だ。

「立ったまま上半身の力を抜いて、だらりと下げた両手をブラブラさせます。同時にお腹に力を入れて、その場でジョギングをするように足踏みを繰り返すと、一酸化窒素の分泌を促します。30秒1セットを1日3セット行ないましょう」

 入浴前にこのゾンビ体操を行なうと、血行促進の相乗効果が期待できるという。さらに簡単にできるのが「1分間正座」だ。

「正座をすると足が体重で圧迫されて、下半身の血流が停滞します。1分間ほど正座をしてから足を伸ばすと、解放された血流が血管内皮を刺激して、一酸化窒素が分泌されます。足が軽くジンジンするまで正座を続けることがコツです」

 食生活や生活習慣に気をつけて、今年は血管年齢のアンチエイジングを目指したい。

※週刊ポスト2020年1月17・24日号

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング