コロナ騒動で鬱憤たまる若者とアクティブシニアの分断が深刻化

NEWSポストセブン / 2020年3月30日 7時5分

 いつまでも元気に活動的なシニアが増える一方で、時間と金を次世代へ何も引き継ごうとしない勝手気ままな姿勢を批判するような言説がネットを中心に目立つようになった。新型コロナウイルスによって生活に様々な不便が生じているいま、これまでよりもそういった声が強まっている。ライターの宮添優氏が、リポートする。

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 新学期を迎える春は、本当なら新しい出会いへの期待に胸を膨らませる季節だ。しかし新型コロナウイルスが世界中に広がった2020年春に限っては、若者たちは鬱々とした気分にさせられている。全国の小中高校で「休校」措置がとられ、卒業式は取りやめもしくは大幅に規模を縮小して実施。入学式も早々に取りやめとなった学校もある。時間があっても旅行へ出かけることも叶わず、アルバイトをしようにも客が少ないからとシフトを減らされて稼ぐことすらできない。自宅幽閉を余儀なくされている彼らが、SNSに次々に不満をぶちまけるのも無理はない。

「俺たちじゃなくて、高齢者の外出自粛を要請するのが理にかなっていませんか? 実際、感染者も高齢者が多く、体が弱っていたり疾患があれば致死率だって高い。それなのに高齢者は自由に遊びまわって、その結果感染したり人にうつしたり、中には亡くなる人がいて"日本で感染拡大が止まらない"なんて言われても。休校後一週間は家に閉じこもってましたが、馬鹿らしくなって普通に友達と遊びまわっています」

 こう話すのは、都内在住の大学3年生・都築翔太郎さん(仮名・21才)。ふだんはニュースをチェックする習慣もそれほどないが、学校へ行けず出かけることもできず、自宅にこもっていたら嫌でも新型コロナウイルスについてのニュースばかりが目につく。すると、高齢の感染者がジムに通っていたり外食に出かけていたり、ライブハウスに足を運んでいると伝えられていた。自身の感染を認識しながら「フィリピンパブ」で遊んでいた人までいる人については、さすがに年代に関わらず無頓着すぎる人だとは思うが……。

 都築さん自身は就職活動も始まるタイミングだが、このまま様々な自粛が続けば、自身の将来にも影響が出るのではないかと懸念する。

 春から新社会人の都築さんの先輩、丸尾研さん(仮名・21才)も、似たような不満を訴える。

「私たちは一生に一度の卒業式も我慢し、家に閉じ込められていました。なのに感染にもっとも気をつけるべき高齢者が自由に遊び回っている様子なのは納得がいかない。確かに、活動的な若い人がウイルスの媒介者になれば、当人の発症がなくても、うつされる高齢者が増えるという理屈は理解できます。ただ、高齢者は遊んでいい、若者が外に出ていてけしからん、怖い、ダメというのは違いませんか?」(丸尾さん) 丸尾さんが主張するように、すべての高齢者が感染症対策に無頓着なわけではない。だが、テレビや新聞などで報じられた感染者の情報がSNSで繰り返し表示され、早朝からマスク販売に並んでいるのは年寄りばかり、といった写真が拡散される。そういった情報ばかり目にしていると、若者はウイルスの媒介者になりやすいので外出を控えるようにと念を押されたのに……と不自由を強いられたことへの恨みもわいてしまう。そして、この世の高齢者すべてが好き勝手をしているせいで自分の日常が脅かされているように感じてしまうらしい。

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