パチンコ店幹部に先行きが心配かと聞くと、笑って首を振った

NEWSポストセブン / 2020年5月31日 16時5分

 地場のパチンコ店といってもホールだけやっているわけではなく、多角経営も欠かせないそうだ。ボーリングやダーツ、ビリヤードなどアミューズメントの複合施設はもちろん、長く経営してきた老舗なだけに不動産も持っていて、ファストファッションのチェーンや釣具チェーン、フランチャイズのコンビニなどに貸している。不動産事業が営業利益の4割にも及ぶテレビ局ではないが、堅実な不動産投資をしてきた会社はやはり強い。むしろコロナの自粛、長期閉店で店子の経営相談に乗ったこともあるという。

「将来ですか? 私も今年で48歳、定年まであと20年もありません。それまでに業界がどうなってるかわかりませんが、今回のコロナを乗り越えて、より楽観的に考えるようになりました。幸い裕福な家に生まれ、資産もあります。自分の収入もまあ、同世代としては恵まれている方でしょう。妻も子もいて家もある。一寸先は闇と言いますけど、私は思いませんね。他人を指していちいちそんなことを言う人は、かわいそうな人なのでしょう。この年になると、勝負がつき始めていることくらいはわかります。結果、まあ私は幸せな側なのだろうということも自覚します」

 時折、西口さんはあの西口に戻る。いつも自信たっぷりで、頭の切れるパソゲーオタクの西口だ。パチンコ業界の先行きが心配かと聞くと、西口は笑って首を振った。締めの蕎麦に箸をつける。

「どんな仕事もそうでしょう、エンタメなんて水物です。その中で、パチンコはなんだかんだ上手くやってきたほうですよ。むしろこの日本でこれだけ定着したのは凄いことです。それがいきなりすべて消えるとかはまあないわけです。私もアラフィフ、現役でやれる時間も残り少なくなりました。仮に50代で何かあっても生きられるくらいの金はあります。なあ上崎、俺たちはもう、そんなことを考える年になったってこった」

 最後の言葉はあえてリアルの私、上崎(本名)と西口さんの会話にした。そうか、もう30年にもなるんだな ―― 。団塊ジュニアの中で西口さんは間違いなく勝ち組で、いきなり一文無しのホームレスになるとか極端な話はまず無いだろう。パチンコホールの経営幹部、読者の中にはいくらでも罵詈雑言を用意する人もいるだろうが、知ったことかの他人同士、個々人の問題であり、別に西口さんが業界を背負う必要もなければ関わっているだけで見ず知らずの名無しに叩かれる言われもない。よほどの大人物、スーパースターになった団塊ジュニア以外の一般人はみなそうだろう。そして私たちは折返しどころかもう、終わりの準備をぼちぼち始める時期に差し掛かっている。

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