雅子さま、前例踏襲主義の宮内庁の「ガラスの天井」破る時

NEWSポストセブン / 2020年6月5日 11時5分

 たとえば御所での「お慎み」(黙祷)もその一例だろう。

 雅子さまは皇太子妃時代、外国生活が長かったことから「霊的な行事である宮中祭祀に理解がない」と指摘されることがあった。実際、療養に入られてからは長らく祭祀に出席されていなかった。

 しかし、皇太子妃時代も、天皇陛下が皇居で祭祀に出席され、雅子さまが東宮御所に残られているときでも、雅子さまは決して何もされていなかったわけではない。

「そうしたとき、雅子さまは必ずおひとりで『お慎み』や『ご遙拝』をされていた」

 そう宮内庁関係者は述懐する。

 沖縄戦終結の日や終戦記念日、広島・長崎の原爆投下日といった日には、愛子さまと一緒に黙祷を捧げてこられた。

「お慎みやご遙拝という言葉は知られていますが、実際には、御所のどこで、どのようなことをされているのかは、一切明らかにされない“秘儀”とされています。ただ、それなりに精神的にも肉体的にも緊張が伴う儀式であることは、間違いありません。雅子さまがそれらに取り組まれてきたことを、宮内庁は公式に明らかにはしてきませんでした」(皇室記者)

 それだけに、一部には「皇太子さまが祭祀に臨まれているのに、雅子さまは御所で何もされていない」と誤解に基づく批判が長らく続いてきた。

「昨年、雅子さまが皇后になられた後は『お慎み』なども宮内庁が公式にホームページに発表するようになりました。もしもっと早く公開していれば、誤解は生じなかったはずで、雅子さまももどかしい思いをせずに済んだのではないでしょうか。

 平成時代には、美智子さまが頸椎を痛められ祭祀の出席が減った頃から『お慎み』をされていたことを公表するようになりました。その頃に『皇后のお慎みは公表、皇太子妃のお慎みは非公表』と、宮内庁内の“ルール”ができたのかもしれません」(前出・皇室記者)

「前例踏襲」にこだわったことによって、結局、雅子さまが取り組まれてきたことが、国民に伝わりづらくなっていたということだろう。

 時代の変化に伴い「皇室のSNS利用」を求める声もあり、「天皇陛下も前向きに考えられているようだ」(前出・宮内庁関係者)という。

 皇室との親交が深い英王室では、すでに王室公式のアカウントが作られ、王室と国民をつないでいる。新型コロナウイルスに苦しむ国民を励ますエリザベス女王の音声メッセージは王室のツイッターで公表され、多くの英国民を勇気づけた。 

 いまのところ、日本の皇室ではSNSは利用されていない。「前例にない」ことが、実現を妨げる理由の1つでもあるだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング