口が臭いと新型コロナ感染リスクが高まる 歯周病菌の脅威

NEWSポストセブン / 2020年6月17日 16時5分

舌苔がたまっている「舌みがき」も習慣にしたい(写真/GettyImages)

 年を取ると、若い頃よりも口臭が気になってくる人も多いはず。「口臭の原因は歯周病菌が8~9割」と語るのは、紀尾井町プラザクリニック理事長で歯科医の根深研一さんだ。

「50代以上の日本人の9割は歯周病です。歯周病は歯と歯茎の境目にある『歯周ポケット』と呼ばれるごく狭い隙間に歯周病菌が入り込んで起こる炎症です。放っておくと、歯周ポケット内の毛細血管から歯周病菌が入り込んで、それが全身をめぐる。その結果、動脈硬化や糖尿病、がんなど、全身の重大な病気につながるのです」(根深さん・以下同)

◆口臭がきついとコロナリスクが上がる

 そのほかにも、「血栓ができた場所を調べてみたら、そこに歯周病菌がいた」「アルツハイマー病を患っている人の脳から歯周病菌が発見された」など、歯周病菌と重大疾患の関係を示す事例は多い。肺の中に菌が入れば、誤嚥性肺炎を招く一因となる。すると、新型コロナウイルス感染症にかかった場合に重症化する可能性が高まる。

 さらに恐ろしいことに、誤嚥性肺炎にならなくとも、歯周病患者は、新型コロナウイルスの感染リスクが高いと根深さんは言う。

「歯周病菌が出すたんぱく質分解酵素は、新型コロナウイルスが粘膜から感染するリスクを上げるといわれています。さらに、新型コロナウイルスが体内に侵入する“入り口”となる『ACE2受容体』が最も多いのは“舌と口腔粘膜”なのです。こうした観点からも、口腔ケアはとても大切なのです」

 舌が白く見え、口臭がするほど舌苔がたまっているのは、新型コロナの“受け入れ態勢”が整っていると考え、ケアを徹底した方がよさそうだ。

 高齢者ほど重症化しやすいといわれる一因に、加齢による口腔内の不調があるのかもしれない。

 では、どうやって口腔ケアを行ったらいいのだろうか。根深さんは、食後だけでなく、朝起きたときも口腔ケアすることをすすめる。

「夕食後に歯みがきをしても、眠っている間に雑菌は増えます。朝起きたときの口臭が強いのはそのためです。朝食の前に歯と舌をみがくのがいちばんですが、寝起きにうがいをするだけでも効果があります」

“起き抜けのブクブク”を、明日から取り入れてほしい。

◆クエン酸とポリフェノールで糖化を防ぐ

 最近は、「糖化」という現象が注目され始めている。糖化とは、食事で摂取した炭水化物に含まれるブドウ糖などの糖質が体内の脂肪やたんぱく質と結合する現象のこと。この糖化によって、皮膚や血管に「AGE(終末糖化産物)」と呼ばれる物質ができる。この仕組みは、肉や魚をこんがり色づくまで焼いたときに起きる現象と同じ。つまり、体が「コゲる」ことが、老化の最大の原因なのだ。

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