10代の妊娠に否定的な日本社会、他の人に育ててもらう選択も

NEWSポストセブン / 2020年7月12日 16時5分

日本社会は10代での妊娠には否定的だ(写真はイメージ)

 今年4月、恋愛リアリティーショーに出演していたモデルの重川茉弥さんが妊娠8か月であると発表。重川さんは16才。相手は同番組に出演していた18才のモデルの男性で、高校生の妊娠ということで話題になった。ふたりはこの6月に入籍し、順調な結婚生活を報告している。

 しかし、妊娠発表時のSNSは炎上した。本人たちは妊娠に喜び、結婚も考えていると報告しているのに、つきあって1年で妊娠8か月という経緯や、10代で育児ができるのかなどといった批判が集まったのだ。

 いまの日本は、10代の妊娠・出産に否定的だ。重川さんのように高校生で出産を決めるのは非常にまれなケースだという。

 思いがけない妊娠に悩む女性を支援するNPO法人ピッコラーレの相談窓口「にんしんSOS」に相談してきた中・高校生で出産した子はこの5年で6人ほど。ピッコラーレの副代表で助産師の土屋麻由美さんはこう話す。

「在学しながら出産したいから一緒に考えてほしいという相談はないのが実情です」

 このような実情には、学校側の受け入れ体制にも問題があるようだ。2018年3月末、「学業の不継続は、将来世代の貧困を生みかねない」とした文科省は、教育委員会などに対し、「妊娠・出産を理由に、安易に退学させないよう支援や配慮を求める」と公立高校に通知を出した。しかし、現状は私立なら退学が多く、公立でもどこまで学校側が容認・支援してくれるか、わからないという。

 ここで親として子供に教えるべきは、もしそんな状況下でも出産をしたい・出産せざるを得ないなら、産んでほかの人に育ててもらう選択肢もある、ということだ。養子縁組をする、里親に育ててもらう、乳児院にあずける、という3つの方法だ。

「児童福祉法では、2016年の法改正で『家庭養育優先原則』を打ち出しました。どうしても育てられないなら養子縁組、それがダメなら里親、それでも難しければ乳児院などの施設という順で、なるべく子供は家庭で育てようとなりました。施設がダメというわけではありませんが、勤務時間が決まっていたり、異動などがあり、常に同じ職員がいるわけではないため、子供の愛着形成上、限界があるんです」

 とは、特別養子縁組や里親制度の普及啓発を行う日本財団ハッピーゆりかごプロジェクトの新田歌奈子さんだ。養子縁組を考えるなら、児童相談所か、民間のあっせん事業者に相談したい。

「民間は許可制なので、厚生労働省のホームページにある事業者一覧を必ず確認してください」(新田さん)

 子供が妊娠し、出産を望んだとき、親がこれらの情報を与えれば、選択肢が広がり、納得のいく幸せな未来へつなげられやすいかもしれない。

※女性セブン2020年7月23日号

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