Go Toキャンペーン暗雲、官邸恐れる「パフォーマンス小池」

NEWSポストセブン / 2020年7月11日 7時5分

感染者増で安倍首相に焦りか(時事通信フォト)

 一向に減らない、新型コロナウイルスの感染者数。東京都では7月上旬、連日100人以上の感染者が出ていた。9日には1日あたり過去最多となる224人の感染が発表された。本来なら人の移動が激増する夏休みまでに、新たな一手を打たなければならない。

 そこでネックになっているのが、8月にスタートする予定の国土交通省などによる「Go Toキャンペーン事業」だ。

 これは、コロナでダメージを受けた観光業や飲食業、イベント・エンターテインメント業などを支援する一大キャンペーン。総額1兆6794億円を注ぎ込み、旅行代や飲食代、イベントのチケット代などを消費者に還元することで、各業界の需要喚起を図る。

 官邸関係者が声をひそめて打ち明ける。

「このキャンペーンはコロナの感染が拡大している時点で、壊滅的な影響が予想された観光業を救うため、観光業界と関係が深い与党幹部と官邸中枢が、肝いりで推進しているものです。

 当初、『夏までには落ち着くだろう』という安易な考えで1兆円を超える予算をつけたものの、現時点で感染の再拡大がとどまらず、官邸サイドは焦っています。それでも本音では、『せっかく巨額の予算をつけたので、夏休みは旅行をしてもらいたい』と思っているはずです」

 都をはじめとする自治体にも思惑がある。

「いまはどこの自治体も財政が厳しく、自前のコロナ対策をやりたくてもやれない状況です。唯一潤沢な予算のあった東京もこれまでのコロナ対策で貯金を大幅に取り崩したうえ、今後は大幅な税収減が見込まれます。その状況で各知事が『早く緊急事態宣言を出してくれ』と騒いでGo Toキャンペーンをつぶすと、官邸がヘソを曲げ、前回のように10万円の給付金などが出なくなり、打つ手がなくなる。だから小池百合子都知事以下、自治体の長は国の動きを静観しています」(前出・官邸関係者)

 国と自治体の綱引きが繰り広げられるなか、官邸が恐れるのは「パフォーマンス小池」の登場だ。ある政権幹部が指摘する。

「先の都知事選で無事、再選を決めた小池さんは今後、大々的なパフォーマンスができる。官邸側は、『なぜ国は何も対策しないのか!』と打って出られるのが最も怖い。

 彼女は自らの懐を痛める休業補償の話を巧妙に避けつつ、感染再拡大の原因は緊急事態宣言を出さない政府の弱腰にあると印象づけ、都民に対して、『外出自粛を強くお願いする。国のため、地方のため、来年の東京五輪のため、お盆休みはステイホーム!』と熱弁するでしょう。小池さんの思惑通りになれば、都民のお盆と夏休みは消滅する」

 国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんも、「夏の外出自粛要請は待ったなし」と指摘する。

「このまま感染者が増え続けるのであれば、残念ながら夏季休暇前のタイミングでの外出自粛要請が判断されるかもしれません。夏の長期休暇が日本の感染再燃の瀬戸際における、大変重要な判断になると思います」

 すでに立てた夏の計画は、直ちにリスケジュールした方がよさそうだ。

※女性セブン2020年7月23日号

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