中国海軍の元トップ 腐敗疑惑で中央軍事委員会から会計監査

NEWSポストセブン / 2020年7月13日 7時5分

中国海軍の元トップに腐敗疑惑

 中国の海軍トップだった呉勝利・元中国人民解放軍海軍司令官(74)が中央軍事委員会によって、海軍在任中の予算の執行に不正がなかったかどうかの会計監査を受けていることが明らかになった。中央軍事委がホームページ上で公示した。

 会計監査の目的などの詳細は明らかにされていないが、呉氏は2017年9月、中央軍事委の委員に在任中に腐敗問題などの規律違反の疑いで中国共産党中央規律委員会によって取り調べを受けていることが分かっている。その1か月後の同年10月には引退しているが、ここにきて再び会計監査を受けていることで、海軍時代の腐敗問題が再調査されているのは確実。罪に問われる可能性も否定できない状況だ。

 中央軍事委によると、軍事委の監査部門は数週間にわたって、呉氏の「経済的責任」について呉氏の銀行口座などの調査に当たり、汚職などの疑いがないかどうかを調べるという。

 監査役は腐敗問題を捜査する党中央規律委メンバーとは違い、調査対象者を拘束、尋問、逮捕するなどの司法権限はもっておらず、対象者の公私にわたる書類などを精査することが主な職務となる。しかし、監査役は調査によって分かった事実を党中央規律検査委に渡すことができるため、調査対象者が在任中、不正があったことが分かれば、規律検査委が取り調べに乗り出すことも考えられる。

 規律検査委は2018年から中国海軍の不正問題を中心に調べている。過去2年間、中国政府は海軍関連プログラムの査察と管理を強化してきた。

 2018年6月、中央規律検査委員会は、国有造船最大手「中国船舶重工業集団」(現・中国船舶集団)の孫波・総経理(社長)を重大な規律違反の疑いで捜査。その後、孫氏は2019年1月、中国中央最高人民検察院(最高検に相当)によって、収賄罪と職権乱用罪容疑で逮捕され、2019年7月、裁判で懲役12年の判決を受けている。

 また、党中央規律検査委は2020年5月、同集団の元会長、胡問鳴氏を「重大な規律違反と違法行為」の疑いで調査していると発表している。

 同集団は中国の空母のほか、フリゲート艦、原子力潜水艦、その他の主要な軍艦を建造しており、呉氏とも親しい関係と報じられている。このため、一部の香港メディアは「呉氏が不正にかかわっている可能性は高いとみられるだけに、中国船舶集団のトップ2人の不正が暴かれる段階で、呉氏の関与も明らかになっていくことになろう」と伝えている。

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