軍艦島センター長が熱弁「韓国メディアの圧力に反論する」

NEWSポストセブン / 2020年7月16日 16時5分

軍艦島を巡って論争勃発(時事通信フォト)

 日韓関係にまた新しい火種ができようとしている──。きっかけは、日本政府が6月15日、世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」について解説・展示する「産業遺産情報センター(以下・センター)」の一般公開を始めたことだった。産業革命遺産は19世紀後半から20世紀初頭にかけて日本の重工業発展を伝えるもの。その中で大きな論争となったのが、韓国サイドが「戦中に朝鮮人(韓国人)に対する強制労働や虐待があった」と主張する軍艦島を巡る展示だった。

 センター長の加藤康子氏がこう明かす。

「センターに端島(通称・軍艦島)の島民の声や人生を紹介する展示があります。彼らは『朝鮮人に対する虐待や差別はなかった。皆、日本人と一緒ですよ』と証言しています。でも取材に来た韓国メディア記者は『被害者はどこにいるんだ』という事ばかりを問い、『歴史を歪曲している』と報道します。島民の声がなぜ“歴史の歪曲”になるのか、私には不思議でなりません」

 加藤氏は父親が元農水大臣の加藤六月氏、義弟が現厚労相の加藤勝信氏という政治一家に育つ。慶応やハーバード大等で産業遺産や都市計画について学んだ加藤氏は、長らく民間研究者として「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録に尽力してきた。

 加藤氏は問題のルーツは世界遺産登録時にあったと語る。

「2015年7月にユネスコの世界遺産委員会で『明治日本の産業革命遺産』が世界遺産として登録されました。この前後から韓国政府や一部運動家達は『軍艦島は“地獄島”だ』という大プロパガンダを行なってきたのです。例えば、終戦間際には1000人もの中国人捕虜が坑内に閉じ込められ爆破されたとか、122人の韓国人が殺された、などの荒唐無稽な話が真実かのように語られ、ユネスコ関係者の間でも軍艦島を“アウシュビッツ”のような場所だと信じる向きが強くなったのです」

 ユネスコ世界遺産の諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)は韓国サイドの主張を受け入れる形で、日本に「歴史全体について理解できる説明戦略」を求め、センターはそうした勧告を受け入れる形で発足した経緯があった。

「正直に言うと私も最初は韓国側の主張を『そんなばかな』と思いつつも、ひょっとしたら何かあったんじゃないかと心の片隅で思っていました。第二次大戦中で過酷な環境であったことは間違いないし、戦争映画等を見てもパワハラは日常茶飯事に思えた。

 ところが資料収集していく過程で、端島炭鉱で働かれていた松本栄さん(91)という方がいることを知りお会いした。そのとき『故郷が汚された。日本の外交姿勢はけしからん!』と凄く怒られたのです。そこで韓国側のチラシや軍艦島について書かれた日本の出版物をお渡しし、『どこがおかしいかカメラの前で証言してください』とお願いしたのがスタートです。松本さんは『朝鮮の人も日本人も(当時は)同じ日本人ですから。差別はないですよ』と語られ、具体的な中身についての誤りや矛盾を詳細に指摘された。私は彼らの証言を聞いているうちに『軍艦島は地獄島』という言説は全くの妄想だと確信を持つようになったのです」

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