原発政策の論点は未来の党も自民党も似たようなものとの指摘

NEWSポストセブン / 2012年12月12日 16時0分

 衆議院選挙戦は中盤に差しかかっている。政策の争点はいろいろあるが、原発・エネルギー政策を取り上げてみよう。新聞を読んでいると、脱原発をめぐって各党の意見は鋭く対立しているように見える。ジャーナリストの長谷川幸洋氏がその主張を分析する。

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 まず日本維新の会である。創設者の橋下徹・代表代行は当初、脱原発を強く訴えていた。ところが石原慎太郎・前東京都知事と一緒になってから怪しくなってきた。代表の石原は「脱原発を目指さない」とはっきり語っている。それはそうだろう。石原はかねて核武装のシミュレーションも唱えてきた。それなら核燃料サイクルの中止も容認できるわけがない。

 橋下はどうするのかと思ったら「既存原発は2030年代までにフェードアウト」という話も「議論のたたき台であり公約ではない」と後退した。橋下は石原に押し込まれている。

 そもそも「既存原発をフェードアウト」だったら、それだけで脱原発にはならない。40年廃炉原則を守れば、何もしなくても既存の原発が消えていくのは当然である。問題は新設や増設、入れ替えなどを認めるかどうかなのだ。ところが、公約はそこに触れていない。

 たとえば、建設を再開した電源開発・大間原発について2018年の稼働を認めるなら、40年後の2058年まで原発はなくならない公算が高くなる。このあたりが不明である。

 日本未来の党はどうか。ここは第3極の中でも先鋭的な脱原発派とみられている。Facebookに公開された「卒原発カリキュラム」をみると「どんなに遅くとも10年後には完全に原発から卒業する」と目標を掲げた。当初3年間を「未来への助走期」と位置付け、大飯原発の即時停止や原発の新増設禁止を公約した。

 注目されるのは使用済み核燃料の総量規制実施である。使用済み核燃料は目下、捨て場がない。そこで総量を規制すれば、おのずと原発は止める以外になくなる。しかし原発を止めると、六ヶ所村で再処理している青森県は「もう使用済み核燃料を引き受けない。元の場所に返す」と言い出す。

 原発を止めるのに使用済み核燃料を引き受ければ、青森県が核のゴミ捨て場所になってしまうからだ。結局、真の問題は核のゴミ捨て場所をどうするかなのだ。脱原発を現実論にするには、その解を見出す必要がある。いくら止めると言ったって、青森県にゴミの後始末を押し付けるわけにはいかない。国民が納得できる捨て場所を見つけるには3年くらいはかかるだろう。

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