コロナ禍で通院頻度減 「薬の見直し」のいいきっかけに

NEWSポストセブン / 2020年10月6日 7時5分

本当はのまなくて良い薬までのんでいるかも(写真はイメージ)

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、できるだけ外出を控えるという高齢者も多いだろう。その結果、病院へ行く頻度も低くなり、その結果として日頃からのんでいる薬のストックが気がかりになっている人もいるかもしれない。

 新潟大学名誉教授の岡田正彦さん、この機会に「薬の見直し」を提案する。

「私は降圧剤は極力、処方しないようにしています。のんでものまなくても、5~10年後の死亡率そのものは変わらないからです。薬の種類によっては、リスクになることもわかっています」

 年齢とともに血圧が上がるのは、加齢によって血管が硬くなるためだ。全身に血液を運ぶために血圧が上がるのは当然のことで、降圧剤で血圧を下げすぎると脳に血液が行き届かなくなる危険もあるという。

「心筋梗塞を誘発したり、意識がもうろうとして転倒する恐れもあります。特殊な病気や若年性の高血圧を除いて、無理に薬で血圧を下げる必要はありません」(岡田さん)

 定期健診や検査も、以前のように気軽には受けられなくなった。しかし、医療経済ジャーナリストの室井一辰さんは、「受けない方がいい検診や検査もある」と指摘する。

「病気の自覚症状がないのに検診や検査を受けることは、デメリットがメリットを上回る可能性もあります。例えば、乳がんについては、米国予防医学専門委員会は50~74才の女性に対して、マンモグラフィーによる乳がん検診を2年に1回受診することを推奨しています。

 しかし、49才以下の女性は、乳がんが見つかって助かるメリットよりも、誤診断されるリスクの方が高くなる可能性があると認識されています。さらに75才以上は効果不明とされます」

 今年はコロナ感染を心配して、がん検診の受診件数が減少しているといわれる。習慣になっていた人には不安かもしれないが、焦る必要はないと岡田さんは言う。

「高齢になるほど、検査で体力を奪われます。胃カメラなどの大がかりな検査は、生活に支障をきたす恐れもある。本当にいま必要なのかを見極めてほしい」

 検診や手術の際に使われる麻酔も高齢になるほど危険が伴う。

「麻酔薬が原因で認知機能が低下し、認知症を発症するきっかけになる危険があります。また高齢になると肝臓が悪くなり、若いときより薬の分解能力が落ちます」(室井さん)

※女性セブン2020年10月15日号

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