さまざまな原因がある「かゆみ」 診察を受けるべき基準は?

NEWSポストセブン / 2020年10月14日 16時5分

体の不調のサインか(写真/GettyImages)

 日々の生活のなかで感じる「かゆみ」。適当にボリボリと掻いてそれで終わりだという人も多いはず。しかし、その「かゆみ」が重要な体の変調のサインとなっていることもあるという。

 かゆみの症状は心身ともに体のバランスが崩れたときに起こる症状の1つだと考えられる。疲れやストレスで免疫力が下がったときに発症しやすい「帯状疱疹」もかゆみが初期症状だと亀谷診療所院長で総合診療医の亀谷学さんは言う。

「帯状疱疹は、体の右か左の片側の皮膚に、神経痛様の痛みや違和感とともに、かゆみを感じます。数日から1週間遅れて、小さな赤い水泡が出て診断されることが多いのですが、神経痛などのつらい後遺症が残ることもあるので早めに治療を開始することが重要です」

 かゆみがサインとして出ている間に、治療することが理想のようだ。

鉄分不足で体がムズムズ

 食生活の乱れがかゆみとして体に表れることもある。あいこ皮フ科クリニック院長の柴亜伊子さんは特に、女性に多い鉄分不足を挙げる。

「メカニズムはよくわかっていないのですが、湿疹のように目で確認できる症状がないのに、ムズムズするようなかゆみを感じるときは、鉄不足のことが多い」

コレステロールの下げ過ぎ

 服用している薬が原因で、かゆみが出ることもある。柴さんが続ける。

「脂質異常症などでコレステロールを下げる薬をのんでいると、コレステロール値が下がりすぎてかゆみが出ることがあります。皮膚の保湿にはコレステロールがある程度は必要で、低すぎると乾燥してしまうからです」

 亀谷さんは抗コレステロール薬に限らず、どんな薬でも副作用としてかゆみが出ると指摘する。

「薬が体に合わないときに、かゆみや発疹が出ることがあります。新しい薬をのみはじめたタイミングでかゆみが出たときは、すぐ医師に相談してほしい」(亀谷さん)

診断を受ける境目は1か月

 一口にかゆみといってもさまざまな原因がある。糖尿病であれば皮膚科で塗り薬や貼り薬をもらっても一向に治まらないし、マスクのかぶれによる一時的なかゆみなら病院に行かずとも、市販薬で充分対処できる。

 では、どんな場合にどの病院を受診すべきなのだろうか。目安の1つは、「症状が続く期間」だ。

「たとえば頻度の高いかゆみの病気として『じんましん』があります。皮膚の症状は、かいた場所が盛り上がり地図のようにつながっていきます。原因はさまざまで、発症から1か月以上も続くような『慢性じんましん』は、病院の受診をすすめます。施設などで集団発生するダニ感染症は強烈な“かゆみ”が人から人に伝染する病気です。ダニの感染が確認できないときなどは専門の病院を紹介することになります」(亀谷さん)

 どの科にかかればいいのだろうか。きくち総合診療クリニック理事長の菊池大和さんは「まずは皮膚科に行ってほしい」とアドバイスする。

「かゆみの原因は1つではないことが多く、皮膚科にかかっても治まらない場合は、ストレスなど病気以外も疑う必要があります。とはいえ、まずは皮膚科にかかって処方されたのみ薬や塗り薬を使い、1か月は経過を見てください。それでも改善されない場合は別の原因を見つけるために、総合診療医にかかりましょう。特に50代以上はがんの疑いもあるため、すみやかに病院へ行くことをおすすめします」(菊池さん)

 皮膚は「全身の鏡」といわれ、内臓の不調が出てくる場所でもある。体が発するSOSを見落とさないようにしたい。

※女性セブン2020年10月22日号

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