毛沢東直筆の書 収集家から盗まれ「長すぎる」と切断される

NEWSポストセブン / 2020年10月21日 7時5分

胸が張り裂ける思いに…

「中国建国の父」である毛沢東(1893~1967年)直筆の書が先月、収集家の自宅から盗まれ、その1か月後に発見。持ち主のもとに戻ったが、2.8メートルあった書は真っ二つに切断されており、持ち主は「胸が張り裂けそうだ。価値が落ちたのは明らか」と失望の言葉を口にしている。この収集家によると、この書は23億香港ドル(約314億円)の価値があるという。香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が報じている。

 ちなみに、イギリスの国際競売会社「サザビーズ」では2017年、毛沢東の書が700万香港ドル(約9600万円)で競り落とされている。

 この収集家は切手やコイン、毛沢東ら革命家の書画などを専門に集めている符春暁氏で、香港九龍地区の油麻地(ヨウマティ)の自宅にこの書などを保管していた。盗難に遭った際、符氏は中国大陸に出張中で、自宅に戻って盗難に気が付き、警察に被害届を出した。盗まれたのは毛沢東の書の巻物のほか、2万4327枚の切手と10枚の銅貨だったという。

 いずれも貴重なものばかりだが、符氏によれば、毛沢東の書が一番高く、いまでは中国でもほとんど見つからないものだという。

 この盗難事件がニュースで報じられるとと、香港市内在住のコレクターが「最近、毛沢東の書といわれるものを買ったことがあるが、ニュースと関係があるかもしれない」と警察に届け出た。警察が真っ二つに切断された書を符氏に見せると、盗まれたものと判明した。

 このコレクターは、ある男から500香港ドル(約7000円)で買ったもので、どうせ偽物だと思っていたなどと話しているという。

 盗難事件があった当日には、符氏の自宅付近で不審な3人組の男たちがタクシーに乗っていた。警察はタクシー運転手の供述から、3人組のうちの1人である44歳の男の自宅を割り出し、犯人として逮捕。他の2人は逃走中だ。この男の自宅からは、他の盗品も見つかっている。男たちはマフィア組織の構成員である可能性があるという。

 警察によれば、犯人は書の巻物が長すぎて、すべてをまとめて展示するのは難しいと考え半分に切断したのではないかという。

 ネット上では「ヒトラーの自筆の絵のようなものかな? この毛沢東の書も、本物か偽物か判別するのは難しいのでは?」などとの意見が書き込まれている。

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