永田町に響く「安倍ガールズ」の悲哀、「菅ガールズ」の歓喜

NEWSポストセブン / 2020年10月23日 7時5分

野田氏(左)と稲田氏(右)は明暗くっきり

「安倍さん以上に好き嫌いがはっきりしているから、“お友達”か“敵”かで天国と地獄だよ」(自民党議員)と党内から嘆息が漏れる菅義偉・首相の人事。その象徴といわれているのが「安倍ガールズ」の冷遇だ。

 安倍晋三・前首相の大のお気に入りだった稲田朋美氏は、安倍長期政権の間に行革相、政調会長、防衛相と要職を歴任し、防衛相時代には、都議選で「防衛大臣として」投票を呼びかけたり、破棄したとしていたPKO部隊の日報が発見されるなどのスキャンダルで失脚したにもかかわらず、幹事長代行として重要閣僚級のポストを用意されて、我が世の春を謳歌した。が、菅政権では事実上の無役となり、冷や飯を食う日々に。

「自身も実務家である菅さんは、能力がない、節操がない、頭が悪い政治家を嫌う。イデオロギーで好き嫌いを決めていた安倍さんとは人事のポリシーがまるで違う。稲田さんには防衛相時代の不祥事でさんざん手を焼かされたから、まあ粛清の意味もある」(菅側近)

 人事の不満が関係したかはわからないが、稲田氏は日本学術会議の任命拒否問題に関して、「こういう判断基準で任命しなかったという説明は必要だ。任命拒否されたなかに、私が本を読んでいる先生もいる。どうしてかなと疑問に思った」と、公然と菅氏を批判した。

 もう一人、苦い思いをしているのが高市早苗・前総務相だ。安倍氏は高市氏を女性初の政調会長や2度の総務相に起用したが、高市氏は菅氏の1期先輩で当選回数は同じ8回(1回落選)とあって、菅氏にライバル意識を燃やしてきたとされる。総務相としては、菅氏が関わったふるさと納税制度に厳しい姿勢を示し、菅派と見られていた官僚を冷遇するなどして菅氏の不興を買ったといわれている。菅政権では総務相に再任されず、「残念で残念で」という“名言”を残して内閣を去った。新進党などを渡り歩いた政界歴は、菅氏から見れば「節操がない」のかもしれない。

 タカ派発言で安倍氏のお気に入りになった杉田水脈氏は、もともと日本維新の会で国政にデビューしたが、落選中に安倍氏が熱心に口説いて自民党にスカウトしたとされる。しかし、菅氏の覚えはあまり芳しくないらしい。

「杉田さんはキワモノ。性暴力について『女は嘘をつく』と発言したのが象徴的だが、目立とうとするほどに問題を起こす。菅さんが嫌う『頭が悪い』の典型だ。選挙に強くないことを自覚している杉田さんは、目立つことで比例上位に入りたいのだろうが、女性票が逃げる彼女を厚遇することはあり得ない」(前出の菅側近)

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