広がるコロナ解雇 20代の希望退職、水面下の内定取り消しも

NEWSポストセブン / 2020年11月11日 7時5分

「コロナ解雇」は全国で7万人を超えた(時事通信フォト)

 第3波襲来の声も聞かれるコロナ禍が庶民生活に重苦を与えている。厚労省は見込みを含む“コロナ解雇”が全国で7万人を超えたことを明らかにした(11月6日時点)。上場企業の早期・希望退職募集も増え続けている。さらに、新卒者には内定取り消しの動きが。日本中に「雇用崩壊」が広がっているが、その実情はどうなっているのか──。ジャーナリストの山田稔氏がレポートする。

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 長期化するコロナ禍の影響が街のいたるところで表面化している。

 若者の街・原宿の竹下通りを歩くとシャッターを下ろした店が何軒もある。落書きが書かれたシャッターには「10月31日現在で閉店しました。皆様のご愛顧に感謝いたします」との貼り紙。昨年閉店したクレープ店は、店舗が残されたままだ。

 多彩な飲食店が軒を連ねる吉祥寺(武蔵野市)も様相が一変。大手予約サイトの掲載店舗数が年初の約1680店から数百店も減ったと報じられている。完全なコロナ不況である。

 雇用現場では解雇の嵐が吹きまくっている。厚労省の「新型コロナウイルスに係る雇用調整」のまとめによると、「解雇等見込み労働者数」は7万242人に達した(11月6日現在)。いわゆる「コロナ解雇」である。最も多いのは製造業で1万2979人、次いで飲食業が1万445人(この数値は10月30日時点)。これに小売業、宿泊業が続く。

 都道府県別(10月30日時点)では、(1)東京都1万6918人(2)大阪府6154人(3)愛知県3805人 (4)神奈川県3149人(5)北海道2502人──の順。総人口が少ない沖縄県でも1383人となっている。これらは都道府県労働局・ハローワーク管内の事業所から寄せられた相談・報告等による集計であり、実際の解雇者はさらに多くなっている可能性がある。

エイベックスやセガサミーも希望退職募集

 消滅する企業が増えているのも気がかりだ。

 東京商工リサーチの「2020年1─8月 休廃業・解散企業動向調査」(速報値)によると、今年1─8月の倒産件数は5457件で昨年同期に比べて0.2%減と抑制されているが、同時期に休廃業・解散した企業は3万5816件で前年同期比23.9%増と、大幅に増えているのだ。

 倒産の場合には事業が継承されるケースがあるが、休廃業・解散は市場からの撤退・消滅である。同レポートは「大廃業時代」が現実味を帯びてきたと指摘。2020年の倒産件数は年間8000~1万件、休廃業・倒産を含めると、〈市場から撤退する企業は2018年の5万4959件を更新し、初めて6万件を超える事態も想定される〉と警告している。

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