有馬記念 過去20年のデータから見えてきた「意外な傾向」
NEWSポストセブン / 2020年12月26日 16時5分
勝ち馬はすべて2400m以上の経験があった。ヴィクトワールピサが勝った最も長い距離は2000mだが、それ以外の19頭には2200m以上の勝ち鞍があった。やはり有馬記念は「長距離戦」なのだ。
データ通りなら馬連の軸はフィエールマン。昨年の有馬記念は唯一崩れた凱旋門賞からの帰国初戦、大本命アーモンドアイをマークしたのが裏目に出た感があった。天皇賞(春)連覇で長距離馬と思われていたが、天皇賞(秋)では上がり32.7の脚を使ってアーモンドアイに迫った。ネックはルメール騎乗のためオッズが下がること。ファン投票通りの人気でいってほしいところなのだが。
キセキは天皇賞(秋)→JCという有馬勝者の王道をただ1頭たどってきた。秋4戦目になるが、角居調教師の「馬は休ませすぎると元気が出てしまって、調教でもオーバーワークになってしまう」というNEWSポストセブンのコラムの言葉が耳にこびりついている。中山での勝ち鞍がないのが気になるが、無理に競り合うことなく、マイペースで折り合ったときはしぶとい。角居厩舎として最後の有馬記念、ドラマティックな結末があってもいい。
ここ10年で5勝の3歳馬、菊花賞3番人気で10着に敗れたバビットは、絶好枠を引いて今回も果敢に逃げるのだろう。京都外回りではあっさり捕まったが、セントライト記念を勝った中山なら粘り切れるかもしれない。
今年もノーザンファーム生産馬が大挙出走するが、三連単はこの日高生産馬2頭軸マルチを買い、最後の直線まで楽しもうと思う。
秋競馬を1度しか使っていないラッキーライラックとクロノジェネシスは、最初から有馬記念まで計算に入れていたのかもしれない。3歳馬オーソリティは、無事ならば皐月賞、ダービーに胸を張って出走していた実力馬。いきなり主役に躍り出てもおかしくない。JCを飛ばして、ここに照準を合わせてきた2年前の覇者ブラストワンピースも押さえておく。
昨年は断然人気のアーモンドアイこそ9着に沈んだが、勝ったリスグラシューをはじめ3着までは2~4番人気のGⅠ馬が入った。馬連が3000円近く、三連複が万馬券、三連単が5万7000円。1.5倍が飛んだとはいえ、さすが売上が大きい有馬記念だ。
今年もJCに出ていれば好勝負になったであろうGⅠ馬も出走。自粛の空気はJC当時よりさらに厳しくなったこと、JRAプレミアムが実施されることで、昨年の468億円をどれぐらい上回るのかにも注目したい。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。
-
-
- 1
- 2
-
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「一族の無念」と「三冠馬の血脈」が激突する桜花賞の狙い方
NEWSポストセブン / 2021年4月10日 16時5分
-
JRA 桜花賞(G1)サトノレイナスにアノ「呪い」再び?国内外G1・6勝「サトノ軍団」に足りないモノとは
ギャンブルジャーナル / 2021年4月5日 20時0分
-
グランアレグリアの大阪杯 藤沢和雄調教師が20年来抱いてきた思い
NEWSポストセブン / 2021年4月3日 16時5分
-
JRA日経賞(G2)大本命カレンブーケドールに浮上する「不安」要素?
ギャンブルジャーナル / 2021年3月27日 10時0分
-
JRAアリストテレスに渡された負のバトン!? 阪神大賞典(G2)断然人気馬を襲った魔物が忍び寄る負けられない戦い
ギャンブルジャーナル / 2021年3月18日 14時0分
ランキング
-
1【ソフトバンク】球団史上3人目の40代勝利の和田毅 7回途中での降板理由「マッチが『やめとけ』というので」
スポーツ報知 / 2021年4月14日 22時36分
-
2鷹・柳田でさえ手も足も出ない? オリ山本の150キロ超フォークが「反則すぎ」
Full-Count / 2021年4月15日 8時10分
-
3巨人新助っ人、対照的だった入団会見 スモークご機嫌ナナメ、こわもてテームズは紳士的
夕刊フジ / 2021年4月14日 17時5分
-
4石川、マスターズVの松山に敬意 「すごさ感じた」
共同通信 / 2021年4月14日 17時29分
-
5【MLB】大谷翔平、4号ソロは131m特大弾 外野手が諦める一撃に米記者「球を跡形もなくした」
THE ANSWER / 2021年4月14日 10時52分