水餃子、サラダ、にしん… 世界各地で食べられる正月の開運料理

NEWSポストセブン / 2021年1月17日 7時5分

「幸せを包む」餃子の形は、昔の中国のお金にそっくり(写真/GettyImages)

 正月のおせち料理には、それぞれ縁起を担ぐ「意味」があり、食べることで福を招こうというものだ。同様の「開運フード」に関する風習は、日本以外でもある。

 中国では、旧正月にあたる春節を大切に祝う風習がある。今年の春節は2月12日で、この前日に家族そろって食べるのが水餃子だという。世界各国の料理に詳しい料理研究家のヤミーさんが話す。

「年が変わる子の刻(23~翌1時)を『更歳交子(ガンスイチャオズ)』というのですが『交子』と『餃子』の発音はともに“チャオズ”。この時間に家族みんなでつくった餃子を食べるのは“一家だんらんで縁起が良い”という意味合いがあるそうです。また、その形が昔のお金『元宝』に似ていることから、“金運に恵まれる”という意味もあります」

 管理栄養士で、群馬大学などで教鞭を執る大石みどりさんは、皮で包む料理には、“幸せを包み込む”という意味があると話す。

「丸い形には家庭円満や子孫繁栄の意味があります。ますます寒さが厳しくなるこの時期にたくさん食べてパワーをつければ、元気に春を迎えられるという昔の人の知恵から生まれたものでもあるのでしょう。高価なものではなくても、縁起のいい意味を持たせることで、ごちそうとしてふるまう理由づけになるのです」(大石さん・以下同)

健康・長寿を願うなら魚を丸ごと調理

 日本で鯛は「めでたい」といわれるように、魚は世界各国で開運食材だと考えられている。中国語では「魚」は、余裕を表す「余」と同じ発音をすることから、「年年有余=毎年お金や食べ物に余裕が持てるように」という春節の言葉になぞらえ、魚は縁起がよいものとされている。

「年頭から年末まで幸運が続くようにとの願いを込めて、丸ごと調理するのが一般的です。頭と尾を残して食べ、年末までの幸運を祈るという地域もあるそうです」

 中国系の人が多いシンガポールも、春節を大切にしている。ここでは、「魚生」という野菜と刺身のサラダを食べるのが一般的だ。鮭の刺身を中心に、にんじん、大根、レタスなどの野菜を皿に盛りつけ、願い事をしながら箸でかき混ぜて食べる。

「箸で混ぜる際に高く掲げるほど幸せが訪れるといわれているので、立ち上がって『ローヘイ(運気が上がる)』と言いながら、食材を持ち上げては落とします。テーブルはぐちゃぐちゃになりますが、シンガポールでは、毎年あちこちの家庭で楽しみながら食べています」

 これは比較的新しい料理で、彩りが豊かなのが特徴だ。

「抗酸化作用の高い白ごまには“仕事運アップ、商売繁盛”、ビタミンCの豊富な柑橘系の果物には“大吉大利(幸運が訪れて繁盛する)”という意味があります。栄養的にもバランスの取れた料理なので、健康と美容の両方に効果が期待できるでしょう」

 一方、北欧やドイツ、ポーランドでは、年明けの瞬間ににしんを食べると、その年を豊かに過ごすことができるといわれている。冬に豊富にとれることから富の象徴とされ、身が銀色に光る様子が銀貨に見えるのも理由の1つだ。薬剤師資格を持つ料理研究家の吉田三和子さんが話す。

「にしんはカルシウムが豊富で、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。また、コレステロール値を下げて高脂血症を防ぐEPAも豊富。高齢者の健康につながる栄養成分が豊富なので、長寿を願ってにしんを食べるのは、理にかなっています」

※女性セブン2021年1月28日号

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