米「親中派」ジャーナリストも警告 バイデン政権は共和党とのケンカより中国と「正しい冷戦」を

NEWSポストセブン / 2021年2月2日 16時5分

バイデン氏はオバマ政権時には親中派と見られていた(AFP=時事)

 アメリカのバイデン政権にとって、パリ協定への復帰や同盟国との関係改善はそれほど難しくはないだろう。4年前までのアメリカに復帰すればいいからだ。しかし、中国との関係は違う。トランプ政権の4年間で、アメリカ人の対中国感情はかつてなく悪化した。そして、それは間違ってはいない。それ以前のアメリカが、経済的な結びつきを重視して目をつぶってきた中国の問題にアメリカ国民が気づいたことは、中国という国を世界秩序のメンバーとして受け入れるために必要な変化だった。だからこそ、バイデン政権は、そうやすやすとは中国と「和解」するわけにはいかない。日本にも深く関わる新しい米中関係について、ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏がリポートする。

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 ニューヨーク・タイムズのコラムニストであるニコライ・クリストフ氏は、アメリカ・ジャーナリズムの最高の栄誉であるピューリッツァー賞を2回受賞している一流のジャーナリストである。ただし、日本にとっては目の上のタンコブのような存在でもある。徹底して尖閣諸島は中国の領有権を認めるべきだと主張しており、日本政府は同氏とニューヨーク・タイムズに抗議を繰り返してきた。

 ただし、クリストフ氏は必ずしも中国贔屓というわけではない。習近平・国家主席による独裁体制や、共産党による一党支配については批判的で、しかし中国とアメリカが対立することは世界にとって百害あって一利なしであるというのが氏の主張の骨子だ。

 そのクリストフ氏は最新のコラムで、米中関係は難しい局面を迎えているが、米中戦争が起きる可能性はほとんどないだろうと予測している。日本人にとっては様々な捉え方がある話だとしても、このコラムの示唆することは重要だと思う。同氏は、米中戦争は起きないけれど、中台の小規模な軍事衝突は起き得ると語る(〈〉内は著者抄訳。以下同)。

〈それは、アメリカ人がほとんど聞いたことのない小さな島で始まるかもしれない。台湾によって実効支配されているが、習近平が台湾に圧力をかけるために侵略を試みる可能性はある。あるいは、台湾と世界をつなぐインターネットの海底ケーブルを切断するために潜水艦を送り込むかもしれない。台湾の石油供給ラインを封鎖するとか、金融システムにサイバー攻撃を仕掛ける可能性もある。いずれも可能性は低いとはいえ、過去数十年では最もリスクが高まっているだろう。それはアメリカにとって、キューバ危機以来、他の核保有国との間で最も危険な対立になるだろう。〉

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