サムスンの重電機不進出は技術者ゼロだから 日本は自信持て

NEWSポストセブン / 2013年1月10日 7時0分

 日本はGDP(国内総生産)で中国に抜かれて世界第3位となり、領土問題でもその中国や韓国に攻め立てられる。厳しい状況が続く日本の現状について、長谷川慶太郎氏(85)は、「言わずに死ねるか!」と以下のように指摘する。
 
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 経済は大丈夫。円高も全然怖くありません。統計は長いスパンで見るべきで、1971年のニクソン・ショックの時は1ドル360円でしたが、当時の日本の輸出総額はわずか8兆円。それが1ドル80円に上がっても輸出総額は約70兆円になった。円高になると輸出が落ちるなんて嘘なんです。

 その理由ははっきりしていて、日本の商品輸出の70%以上が生産財と資本財。これらは買う相手が企業ですから、値段ではなく、品質性能や信頼性、納期の確実さなどで選ぶ。だから日本から買わざるを得ない。

 例えば日本の重電機を作る技術は世界一。サムスンが重電機に出てこないのは、韓国に技術者がひとりもいなくて作れないからです。環境技術も世界中から視察が殺到するほどで、日本はこういった技術で勝負していけばいい。逆にテレビなどの消費財は、値段の勝負になるのでやめておくほうがいいんです。

 特許の国際貿易でも、日本は1992年以来ずっと輸出超過。1996年以降は世界のすべての国に対して輸出超過です。今は原発停止でエネルギー輸入が増えて貿易赤字ですが、特許輸出でお釣りがきます。

 こうした日本の非価格競争力は世界でもトップ。日本人はもっと自信を持っていいんです。

【プロフィール】
●はせがわ・けいたろう/1927年、京都府生まれ。大阪大学工学部卒業後、新聞記者を経て1963年に独立。約50年にわたり日本経済の分析を続けている。1983年『世界が日本を見倣う日』で石橋湛山賞受賞。著書多数。

※週刊ポスト2013年1月18日号



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