拒否権に近い参院の権限は民主制の要件から見て問題との指摘

NEWSポストセブン / 2013年1月18日 7時0分

 憲法改正を掲げた自民党の安倍晋三政権がスタートし、憲法改正について議論が盛り上がることが予想される。そこで自民党の憲法改正草案について政治学者で東洋大学教授の加藤秀治郎氏の意見を紹介する。

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 衆参のねじれが常態化し、参院の権限は、法律の議決における「拒否権」に近く、“決められない政治”の元凶になりつつある。スムーズな政権交代という民主制の要件に照らしても問題がある。

 この状況を打開するために、参院を廃止して1院制にするというのは一つの手だが、現実的には困難だ。参院廃止には憲法改正が必要だが、参院議員の3分の2が廃止に賛成するとは考えられないからである。

 ではどうすべきかというと、もっとも現実的なのは、参院で否決された際の衆院の再可決の条件を3分の2から2分の1に改め、衆院の権限強化を図ることだ。

 自民党の憲法改正草案には、参院の廃止規定は盛り込まれていないが、決められない政治から脱却するために、ぜひとも検討すべきである。

※週刊ポスト2013年1月25日号



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