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9、10月に強い騎手を調査 柴田善臣や横山典弘などベテランに注目

NEWSポストセブン / 2021年9月18日 16時5分

9、10月に強い騎手を検証(イメージ)

 誰もが夢見る“馬券生活”。「JRA重賞年鑑」で毎年執筆し、競馬を題材とした作品も発表している作家・須藤靖貴氏も、馬券生活を夢見て日々、競馬の研究に勤しんでいる。そんな須藤氏が、万馬券ゲットのために9、10月に強い騎手を検証する。

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 四季っていいなあ。そう感じるのは秋風を頬に受けるときだ。

 秋刀魚、戻り鰹や日本酒の秋上がりといった味覚もいいが、やはり秋競馬である。

 春にそこそこ走った若駒が夏を経てぐっと成長する。馬の能力に成長のタイミングがかみ合ってくる時季だという。こっちのメンタルも一新できる良いタイミング。これまでの馬券的な不首尾などをキレイに消し去り、ここから気を入れ替えて前向きにいこう!

 引き続き、秋の中山に注目。「JRA-VAN TARGET」を使い、2016~2020年の9、10月の成績を調べてみた。初秋は京都、阪神も活況なので、中山騎乗は美浦所属ジョッキーが多くなる。東の20騎手を対象に、ここ5年の9月のレースの単勝回収率と複勝回収率を比較した(「〇・〇」と表示)。

 関東の雄の戸崎は「64・80」、他を見ても吉田隼、大野、内田、柴田大らの首尾はそれほど芳しくなかった。伸び盛りの横山和、武も秋の出だしには元気がない。まずまずなのは石橋の「77・85」、北村宏の「72・80」。たまに上京するルメールは「100・82」だった。

 誰かが勝っている。田辺が突出しているのは前回書いたとおり。他でいいのは丸山「92・103」と、柴田善「101・116」である。

 おや? と思ったのがベテラン柴田善だ。芝(71走)では「65・41」だが、これがダート(50走)となると「152・222」。この差異は無視できない。秋の砂駆けオヤジだ。

 オヤジならば横山典も面白い。全体では「74・80」と堅実だが、牝馬に跨ると「112・109」となる。同じく三浦も全体で「79・78」、牝馬ならば「126・112」と上がってくる。

 ちなみに、この時期の中山の休み明け緒戦(1680頭)の成績傾向は「63・73」。1番人気馬で「100・88」だった。2戦目となると「57・63」。秋の中山のパドック、走る馬をじっくりと見極める愉しみがありそうである。本馬場もパドックの空も高かろう。

 さて。今日も競馬が終わった。私はボロボロの文庫本片手にベランダに出て九月の空を見上げる。『九月の空』。8月17日に亡くなった高橋三千綱さんの芥川賞受賞作である。高校大学と、私は三千綱さんの小説、エッセイをむさぼり読んだ。

 三千綱さんは競馬にも造詣が深く、特にJRAへの悪態は軽妙にして深遠。胸のすく文章でこちらの溜飲を下げてくれたものだ。「競馬とは悔恨のゲームである。それを愉しむことを潔しとする者だけが幸せになれる」との名言も。酒とギャンブルと小説を愛した無頼派に合掌。

【プロフィール】
須藤靖貴(すどう・やすたか)/1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。

※週刊ポスト2021年10月1日号

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