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第一人者が考える「私の引き際」 小椋佳さんと手嶋龍一さんの場合

NEWSポストセブン / 2021年10月5日 16時5分

シンガーソングライターの小椋佳さん(写真/共同通信社)

「みなさん、さようなら。ご機嫌よう。ご挨拶して罷り去ります。」──新著『九十八才。戦いやまず日は暮れず』で、ヘトヘトになる“戦いの日々”に終止符を打ち、断筆宣言をした女流作家・佐藤愛子さん。

〈元気が出ない、一日中、誰とも会いたくなく、じーっと坐っていて、ご飯も食べたくない、お茶を飲むのも面倒くさい〉。そう言いつつも、原稿用紙に向かい続けてきた佐藤さんの姿に共感したと話すのは、シンガーソングライターの小椋佳さん(77)だ。

「長く生きていると、欲というのが消えていくんですね。私はいま食欲さえない。でも、まだ生きている。佐藤さんと同じで、いまもたまに頼まれて歌創りを続けています。歌うのも辛くなっちゃって『コンサートなんかやりたくない』っていつも仲間に言ってるんだけど……でもやってます。なんだかね。

 苦しいけど、歌を創り終えた時やコンサートをやり終えた時の達成感があるんです」

 小椋さんは57歳の時に胃がんを患い、胃の4分の3を切除。68歳で劇症肝炎になった時は、医師に「普通ならもう死んでいます」と告げられた。それでも1日40本のタバコと大好きなコカ・コーラはやめられず、いまは「いつ死んでもいい」という境地なのだとか。

「だから70歳、古希になった時にケリをつけようと、NHKホールを借りて4日間『生前葬コンサート』をやったんです。そのコンサートの翌日くらいに死んでいれば、僕の人生はきれいに完結したんですよ。ところが生き延びちゃってるから、さあどうしたものか。

 喜寿を迎えて、今度こそ“もういいかな”と。来月から1年間かけて、全国30数か所を巡るコンサート・ツアー『余生、もういいかい』をやって、これをファイナルにしようと思っています。くたびれたし、歌うことがしんどいんですよ。でも、さらに生き延びちゃったらどうしよう……。

 だから去年からピアノを習い始めました。若い頃、ニューヨークで夜の街に飲みに行くと、小さな酒場にピアノが置いてあって、名も知れぬ客たちがピアノを弾いている。それを見て以来、いつか僕もピアノの弾き語りをやってみたいとずっと思っていた。ささやかな未来の希望、生き延びちゃった時のための仕込みです(笑)」

 対照的に「まだまだ引退は考えていない」と語るのは、外交ジャーナリストの手嶋龍一さん(72)だ。国際諜報や外交の舞台裏などを題材にしたインテリジェンス小説の第一人者でもある。

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