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厳格な父親の呪縛に苦しんだ40代男性は、なぜ20年のひきこもり生活を克服できたのか?

NEWSポストセブン / 2021年10月12日 16時5分

「母親と生まれて初めてきちんと会話できた気がしました。辛かったこと、本当は嫌だったこと、それまで溜め込んできたたくさんの気持ちを理解してもらえて、本当に嬉しかったです。母親も、父親や祖母、親戚に囲まれて委縮していただけなのだとわかりました。ここまで来るのに20年を費やしましたが、休みの日には海辺をドライブしたりして、充実した毎日を過ごしています」

 ひきこもりの治療を受けるのに、年齢は関係ないという。

「『8050問題』、『ひきこもり』と聞いて、『いい年をして、いつまでも年老いた親に迷惑をかけて』と思う人も多いでしょう。しかし、ひきこもりが生まれる要因は本人が弱い、親だけが悪いといった単純な話ではありません。顕微鏡のように高性能の感度で物事を感じとる繊細な子供と、望遠鏡の世界で生きてきた荒い画素数の親が、丸っきり異なる倍率で同じものを見ようとして分かりあえていないといった、噛み合わない家族全体のコミュニケーション問題に起因することがほとんどです。心の行き詰まりや問題行動に家族療法が効果的であることは、私のこれまでの経験からも明らかです。何才であっても遅すぎることはないので、現状をどうにも出来ないと悩んでいる人は、実践してみてほしいですね」(最上さん)

【プロフィール】
最上悠(もがみ・ゆう)/精神科医、医学博士。うつや不安、依存などに多くの治療経験を持つ。英国家族療法の我が国初の公認指導者資格取得など、薬だけではない最先端のエビデンス精神療法家としても活躍。近年はPTSDから高血圧にまで効く“感情日記”提唱者としても知られる。著書に『8050 親の「傾聴」が子どもを救う』(マキノ出版)、『日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる「感情日記」のつけ方』(CCCメディアハウス)、『家族をうつから救う本』『新・薬を使わずに「うつ」を治す本』(河出書房新社)、『ネガティブのすすめ』(あさ出版)など多数。

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