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小栗旬の『日本沈没』 作品を薄く広く覆っている「軽さ」について

NEWSポストセブン / 2021年10月23日 16時5分

 東日本大震災を経た日本では、大地震や地殻変動はすでにフィクションの領域ではない。つまり、50年程前の1973年に刊行された『日本沈没』の頃と人々の認識が全く違うものになっています。だとすると、今回のドラマも「最も深刻なテーマを扱っている」前提でいかに料理していくのかを考えなくてはならないのでは?

 田所博士のもじゃもじゃカールした髪型と丸メガネゆえか、その主張が「トヨタイムズ」のスクープ程度に見えてきてしまうのは困ったもの。マッドサイエンティストのパロディ版のような演出が必要なのかどうか。カリカチュア的芸風をわざわざ踏襲しなくてもよかったのでは? 香川さん自身はベテランで芸達者なので、演出によっていかようにも抑制をかけることは可能なはず。

 いや、あまりリアル感を出すと、娯楽として成り立たたなくなると判断した制作陣が敢えてこの形を選んだ? などとドラマを見ていても余計なことばかり頭に浮かんでしまいます。

 香川さんだけではありません。内閣総理大臣役に仲村トオルさん、外務省のエリート官僚に中村アンさん、ナレーションにホラン千秋さんと、どこか軽すぎる。もちろん役者が悪いのではなくいかに演出するかの問題でしょう。

 もし、キャスティングや演出をこのままに半沢直樹風のドラマをやるのであれば、地球相手の大災害というよりも、例えば今世間を賑わせている某大学の背任事件あたりをテーマとした方がフィットしたのかもしれません。

 とはいえ、主要人物のほとんどがオリジナルキャラクター。それだけに自由度が高くいろいろな展開ができそう。今後に注目です。日々実感する危機とドラマ世界の落差、現実に起こっていることとの何ともいえない違和感を解消していく、制作陣の手腕を期待します。

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