減益のマックとケンタ 円安で更なる苦境迎えると識者が分析

NEWSポストセブン / 2013年2月8日 7時0分

 どちらも日本初出店から40年以上。日本のファストフード業界を引っ張ってきた勝ち組2社が不振に陥っている。

「昨年のマーケットの落ち込みは予想外に著しいものだった。いまは戦略の転換をはかるため、厳しい過渡期を経験しているところ」

 と語ったのは、日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸社長。同社は2012年12月期で純利益が前期比3%減となる128億円しか上がらず、じつに9年ぶりとなる減収減益の決算に終わってしまった。

 100円の低価格ハンバーガーやコーヒーで客数を増やす一方、高価格で粗利の取れるバーガー類、サイドメニューを充実させる戦略を続けてきたマクドナルド。次々と新商品を投入するその手法は、“原田マジック”とも称賛されたが、いよいよマジックのタネも尽きたのか。

 経済誌『月刊BOSS』編集長の河野圭祐氏が、マクドナルドの不敗神話が崩れた理由をこう分析する。

「どんなに高価格帯の季節限定バーガーやご当地バーガーを出しても、消費者の興味は安い商品にしか向かわず、しまいにはコーヒー1杯で何時間も居座る『マック難民』の存在が話題になる始末。今年に入ってバーガー無料券をバラ撒くキャンペーンで客数を上げようとしましたが、あまり効果はなかったようです」

 マクドナルドと並ぶファストフード業界の雄、ケンタッキーも消費者の節約・低価格志向で大きな痛手を負った。2012年4~12月期の連結営業利益は、前期比6.5%減の17億円。主力であるフライドチキンの売り上げが落ちた要因は、ファミリーマートはじめ、コンビニが安価なチキンを発売したことが少なからず影響している。

 ファストフード店の勢いは、コンビニ業界に呑み込まれてしまったというわけだ。

「セブンイレブンは100円のセルフ式コーヒーを全店で導入しますし、デリバリービジネスにも力を入れています。全国1万5000店も網の目を張りめぐらすセブンでさえ、客を待っていてはダメだと宅配で売り上げを奪いに行く時代。その5分の1の店舗数しかないマックが何もしなければ勝ち目がないのは明らかでしょう」(前出・河野氏)

 マクドナルドやケンタッキーが急ピッチでテイクアウトやデリバリー事業など、イートイン以外の収益拡大を探っているのは、対コンビニの抵抗策ともいえる。

 だが、コンビニの強さはそれだけではないと指摘するのは、日本フードアナリスト協会公認のフードアナリスト、重盛高雄氏である。

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