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五輪金メダル3回実況した人間国宝級に凄い元NHKアナの教え

NEWSポストセブン / 2013年2月14日 16時0分

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競技データをエクセルを駆使して整理する住田洋さん

 幾多の歴史と感動を伝えてきたスポーツ中継。フリーのアナウンサーとしてCSなどでスポーツ実況をしている元テレビ愛媛アナウンサーの住田洋さんが、「人間国宝に指定して欲しい」という実況名人アナウンサーと、中継媒体が増殖するなかで求められる実況について語る。

 * * *
 アナウンサーにとって一番怖いのは“黙る”ことです。とても勇気がいります。それなのに、野球中継で9回裏ツーアウト満塁の大チャンスでも、ずっと黙って試合映像に入り込ませる実況アナウンサーがいます。元NHKの島村俊治さん(71)です。

 島村さんは、1988年ソウル五輪での鈴木大地さんなど、金メダル実況を3回もされている大先輩です。70歳を過ぎていらっしゃいますが、声は20年以上前と変わりません。今もCSなどで耳にする実況は、バスケットボールのようにスピーディな反応が求められる競技でも、年齢も古さも感じさせません。そして、絶妙のタイミングでぴったりの内容を喋るのです。まさに名人で、人間国宝に指定してほしいと思っています。

 直接、島村さんから指導された経験がある先輩の話によれば「その競技をたくさん見なさい」と言われるそうです。よく分からなくても、練習でも試合でも、とにかく多くの時間を割いて見ること。そして競技をよく知ることが大事だとおっしゃるそうです。

 競技をよく知ることは、実況アナウンサーにとってますます必須の素養になるでしょう。というのも、スポーツ中継は地上派、BS、CS、インターネット放送、そして2月からJ SPORTSでも始まったPC、スマホ、タブレット向けのオンデマンド放送と、ますます多チャンネル化しているからです。

 新しいメディアでのスポーツ中継が増えれば、新しい視聴者層が生まれます。新しい手段を使ってまで中継を見てくださる皆さんは、競技の知識が豊富な人です。その人たちが満足するような中継を私たちは目指します。実況アナウンサーにも、これまで以上に豊富な知識と丁寧な取材が求められます。

 いま痛感しているのは、英語と、競技データをまとめるためのエクセルがないと仕事が進まないということです。欧州ラグビーなどの実況準備に、英語は欠かせません。そして、選手やチームのデータをエクセルへ入力しては、試合に合わせて抽出します。さらに、試合映像をひたすらコマ送りして選手の顔を覚え、名前をスラスラ言えるようにします。読みにくい外国人選手の名前を簡単そうに言うのは、気持ちいいですね。

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