人妻との不貞で百万円請求に弁護士「過大な請求に感じます」

NEWSポストセブン / 2013年2月22日 7時1分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「人妻と過ちを犯し、彼女の夫から高額慰謝料を請求され困っています」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 同窓会の夜、元同級生と一度だけ過ちを犯しました。関係はそれだけですが、彼女がフェイスブックにそのことを匂わせる日記を書いてしまい、それを読んだ夫に問い詰められた結果、過ちを認めてしまいました。その後、旦那から慰謝料の百万円を請求されているのですが、払わなければいけませんか。

【回答】
 不貞行為は、配偶者同士では離婚原因になる不法行為ですが、同時に不貞相手の配偶者に対する関係でも不法行為になります。どんな理由があるにせよ、相手夫婦の家庭生活の平和を崩壊させる違法性があるのです。

 そこであなたは、彼女の夫の精神的損害に対する慰謝料の支払い義務を負うことになります。実際には家庭が崩壊せず、夫が彼女を許して円満に暮らしていても、一旦、精神的苦痛を与えれば、不法行為をしたことになり、慰謝料の支払い義務がなくなることはありません。

 ただし、彼女にとって不貞になること、すなわち結婚していることについて、あなたに故意過失があったことが前提です。独身だとか、離婚したなどと聞かされ、指輪もなく、周囲の話からも信用できれば、不法行為責任が否定されます。

 請求額ですが、あなたから誘ったとすれば、安くはないでしょう。逆に、夫婦とは名ばかりで、破綻しているような場合には、そもそも不法行為にならない可能性もあります。

 さらに不貞行為の結果、彼女の家庭がどのような状況になったのか、それぞれの職業や社会的立場、不貞行為の動機など、さまざまな要素が考慮されるので、不貞行為の代償の額を一概に決めることはできません。

 裁判例では、相当長期にわたる不貞行為の例が多く、それでも数万円から百万円くらいまでが大半です。一回だけの不貞行為で百万円というのは、特にあなたに大きな非がない限りは、過大な請求に感じます。当然のことながら、減額交渉があって然るべきでしょう。また、あなたの奥さんは逆に彼女に対して慰謝料請求の権利があります。奥さんからも相手側に請求し、交渉する手段もあります。

※週刊ポスト2013年3月1日号

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