伊勢谷友介 「元気玉プロジェクト」で被災地弁当店開業支援

NEWSポストセブン / 2013年3月11日 7時0分

 東日本大震災から2年が経過しようとしているが、この2年間、変わらず復興支援を続けてきた人がいる。俳優の伊勢谷友介(36才)だ。花があふれる店内では弁当が売られている。

「いらっしゃいませ、いかがですか」

 声を掛けたのは、大泉功太郎さん(29才)と俊介さん(24才)の兄弟だ。ここは、津波で大きな被害を受けた宮城県岩沼市。ふたりは、母が営む花屋の一角に「オアシス」を立ち上げ、弁当を売っている。料理担当は、大泉兄弟と、祖母の知人で、近所のスーパーなどに総菜を卸していた4人のおばあちゃん。名付けて「おばぁちゃん弁当」だ。2011年7月に弁当の販売を始められたのは、伊勢谷のお陰だという。

 震災前、大泉兄弟は観光農園のオープンを考えていた。ところが、津波の塩害で畑は使えなくなる。それでも、好きな食にかかわる仕事がしたい。そこで思いついたのが、お弁当屋さんだったのだ。

「でも、開業資金がない。銀行に掛け合っても、実績がないので断られてしまいます」

 困ったふたりがたどりついたのが、インターネット上のサイト「元気玉プロジェクト」。これは、サイト上でプレゼンされるプロジェクトに賛同する人が、少額の支援を行うという仕組み。

 伊勢谷が「人類が未来の地球に生き残るため」という理念を掲げて起業した「リバースプロジェクト」が運営するものだった。環境汚染などに瀕する地球を、責任をもって未来の子孫に引き渡すために、例えば無農薬と減農薬の米を実際に生産するなどの活動を行ってきた。伊勢谷は3.11以降、この元気玉プロジェクトを被災地支援にも使おうと考え、積極的に取り組んでいた。

 これしかない。そう思ったふたりは必死に、「元気玉プロジェクト」のプレゼン用にビデオレターを制作。支援金が目標額に到達したのは、期限ぎりぎりになってからだった。見ず知らずの自分たちを助けてくれる人がいることに、胸が熱くなった。

 その資金で、業務用冷蔵庫などを購入。おばあちゃんたちにも給料を支払えている。伊勢谷は、2011年11月に店を訪れると、ふたりに会うなり、こう言ったという。

「少しでも役立つことがあるなら言ってください。できることは何でもやりますから」

 ふたりは、ふたたび胸が熱くなる。さらに伊勢谷は店内を見回し、「ゼロから、いや、マイナスからのスタートだったのに、ここまでよくやってくれましたね」とひとこと。そして、色紙にはサインに添えて「挫折禁止」と記した。そのとき、ふたりの座右の銘は、この言葉になった。

※女性セブン2013年3月21日号

NEWSポストセブン

トピックスRSS

ランキング