宮城・女川町 復興工事のため作業員用トレーラーホテル設置

NEWSポストセブン / 2013年3月11日 7時0分

 東日本大震災の被災地、宮城・石巻市は、コラムニストの木村和久さんが高校卒業までを過ごした地。木村さんが、縁ある人々の安否を自身の足で尋ねながら、現在の状況をレポートします。今回は、隣町の女川町のトレーラーホテルについてです。

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 現在女川町は、復興計画をまとめ上げている最中で、基本町の中心地は5~6mかさ上げすることが決まっています。街のガレキもだいぶ減りましたが、まだかさ上げ工事は始まっていません。

 女川を津波に耐えられる街にするのは結構ですが、その間建築規制がかけられ、好きに建物を建てられない状態がしばらく続きます。ですが復興工事をするには、人が必要。その工事関係者はいったいどこに泊まればいいのか?

 そこに目をつけたのが、女川で旅館を営む佐々木里子さんです。彼女が音頭を取り、女川の旅館関係者が新しい宿泊施設を作るべく動きだしました。建物での旅館がダメなら、移動式のトレーラーハウスならどうか? それなら車ということで設置は可能です。しかし1台900万円ほどするトレーラーを何台も買えない。

 そこから東京に行って補助金の拠出のために、陳情します。簡単にいうと震災補助金は建物の改修には出るが、移動式のトレーラーには出ないという。そこを何度もかけあい説得し、ようやく補助金の拠出が決まりました。

 自己負担率は4分の1。これならなんとか買えると30台ほどのトレーラーをみんなで購入。実際に現地に行きましたが、移動式とはいえ、場所が高台の安全なところに設置してありました。

 名前はオシャレに「エルファロ」といいます。スペイン語で「灯台」という意味です。遠くから見てもトレーラーが、山梨・清里のペンションのようにカラフルです。外観は窓があって家みたいですが、足元を見るとちゃんとタイヤがついていて、やっぱり車だなと実感させられます。

 室内に入るや、そこには広々とした客室空間がありました。トイレにお風呂にエアコンに応接セットもあり、これはキャンピングカーではなく、紛れもないホテルなんだと。

 ホテルの中央テラスには、アウトドア愛好家としても有名な清水国明さんが、チェーンソーで作った、熊のオブジェが鎮座していました。続々支援の輪が広がっています。

 今後トレーラーハウスを40台まで増やして、140人ほどが泊まれるようにするそうです。けれど、今後街が新しくできたら、お役目御免となるんですか?と聞いてみたら「港湾施設などで需要が沢山あるから、心配はしてない」とのこと。

 女川の新しいトレーラーホテル、ぜひ応援してあげてください。

※女性セブン2013年3月21日号

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