与党の補完勢力に味しめた維新 参院選で与党に挑む気概薄い

NEWSポストセブン / 2013年3月13日 16時0分

 民主党の大惨敗が予想される7月の参議院選挙だが、存在感の薄い民主党に代わって野党第一党を目指す日本維新の会は、参院選の候補者公募に239人もの応募があったと発表した(3月4日)。

 景気のいい話に聞こえるが、内実は違う。衆院選の落選組で参院選出馬を目指す候補者はいう。

「維新本部から全く情報が来ないので、ホームページで参院選の情報を知り、慌てて応募用紙をプリントアウトして申し込んだ。いくら落選組だからって冷たすぎやしないか」

 東京の国会議員団も、大阪本部との情報共有に頭を悩ませている。東京には今年初めまで、維新と旧たちあがれ日本(太陽の党)の2つの事務所があったが、橋下徹・大阪市長の共同代表就任をきっかけに維新の東京事務所として統合される予定になっていた。だが、いまに至っても「東京事務所」は設立されていない。

「橋下さんが『党の本部機能を大阪に一本化させ、東京事務所はいったんなくす』と提案し、東京は『国会議員団本部』という事務的な組織に改組されてしまった。それ以来、大阪の維新本部からの情報が全く届かなくなり、大阪の本音がわからなくなったんです」(維新国会議員の秘書)

 それが先の日銀総裁人事でのドタバタ劇を招いた。黒田東彦氏の同意に橋下氏が反対すると、国会議員団が「国会のことに口を出すな」と反発。それに橋下氏が激怒し、「そこまでいわれて代表の座にしがみつくような人生哲学を僕は持ってない」と2月28日の記者会見でぶちまけたのだ。

 最終的には橋下氏も黒田人事に同意し、党として賛成に回ったが、意思疎通ができていない現状が露呈した格好となった。
 
 橋下氏は東京の議員団を「与党ボケ」と批判したが、すでに東京では与党の補完勢力となることに味をしめ、参院選についても与党と本気でぶつかるムードがない。

「ある会合で、旧維新系の国会議員が選対委員長に就任した旧たちあがれ系の藤井孝男・衆院議員に、『旧維新の側も選挙に関わりを持つべきではないか』と質問したところ、藤井氏は『おっしゃる通り、私は選対委員長だが、選対本部長は(旧維新系の)松井一郎・幹事長だ』と答えたんです。

 選対委員長は候補者選対の責任者で、選対本部長は選挙を取り仕切る責任者。つまり、“候補者は自分が選ぶが、選挙の勝ち負けの責任は選対本部長の松井氏だ”といいたかったのだろう。東京も大阪も『都合が悪いことは向こうの責任』にしようとしている」(前出の議員秘書)

※週刊ポスト2013年3月22日号

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