糖尿病学会「糖質オフダイエットに安全性保証する根拠ない」

NEWSポストセブン / 2013年3月29日 16時0分

 話題の糖質オフダイエットに関して、3月18日、日本糖尿病学会が初めて公式見解を発表した。それが“否定的な”見解だったため、大きな反響を呼んでいる。学会の主張は次の3点にまとめられる。

【1】体重減少には、「総エネルギー摂取量の制限」を最優先

 生活習慣が主な原因のひとつとなる糖尿病では、肥満の改善が必要となる。その際、糖質など特定の栄養素だけを控えるのではなく、全体としてバランスの取れたカロリー制限食をすすめている。

【2】糖質オフダイエットは、安全性を保証する科学的根拠がないため、現時点ではすすめられない

 順天堂大学糖尿病・内分泌内科教授の綿田裕孝氏が説明する。

「糖質制限をすると、代わりに脂質やたんぱく質を過剰摂取してしまいます。その結果、血中にケトン体という物質が増え、血液が酸性に傾き、細胞代謝がさまたげられる『ケトン血症』になる可能性があります。

 症状としては、吐き気やだるさ、ひどい時には昏睡状態を引き起こす可能性もあります。長期的には、肉や魚の摂りすぎで腎機能が悪化したり、脂質の摂りすぎで動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中、大腸がんの危険性を高めることにもつながりかねません」

 こういった可能性がある限り、すすめられないというのが、同学会の主張だ。

【3】欧米と日本のBMI(肥満度)は違うため、欧米での糖質オフダイエットの研究論文は日本人に当てはまらない

 BMIとは、肥満度を示す指標で、体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値を差す。日本肥満学会によれば、BMI25以上を肥満としているが、日本人(成人の男女)の肥満率は25.1%。これに対し、アメリカでは68.0%にも上る。

「糖尿病患者のBMIの平均値は、欧米の場合が30以上、日本が24くらいです。だから、糖質制限で体重が減少したという欧米の論文があったとしても、そもそも日本人とは体質が違うため、単純に同様の方法が日本人に当てはまるかは明確ではないということでしょう」(前出・綿田氏)

※女性セブン2013年4月11日号

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