「統計学が最強」の西内啓氏「パチンコには二度と行かない」

NEWSポストセブン / 2013年5月3日 7時0分

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「統計学の考え方はそれほど難しいものではない」と西内啓氏

 日常生活の中には多くの統計学や確率論が転がっている。子供のころに遊んだゲームや大人になってハマるギャンブル。もしかしたら男女の恋愛だって統計学に当てはめてみれば、変わった見方ができるかもしれない。『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社刊)の著者で、いま最も注目を浴びる統計学者の西内啓氏が、その魅力とカラクリについて語る。

 * * *
――西内さんが統計学から見出したゲームの法則などありますか?

西内:子供のときに、じゃんけんをして勝って人が階段を進むことができる「グリコ遊び」をしたことがある人は多いと思います。あれにも負けない法則はあります。普通に考えれば、グーなら勝っても3歩しか進めず、負ければ相手が6歩進むから少し損な気がします。チョキだと勝って6歩、負けても相手は3歩しか進めないから有利。パーは勝っても負けてもプラスマイナス6歩なので中立。

 こう見ていくとチョキで勝つのがいちばんいいと思いますが、実は最適解はチョキをたくさん出すことではありません。これは単純な確率計算ですが、理論上負けない手は「グー:チョキ:パー=2:2:1」で出し続けること。これに気付いたのは高校生のときです。

――確率論に強い西内さんだけに、パチンコに行けば勝率も高いのでは?

西内:パチンコは過去に1回だけやりましたが、そのときに勝って以降、二度と行っていません。やはり、平均的には店が儲かるようになっていますし、行けば行くほど成績は平均値に近づきます。おそらく2度3度と行けば1回目ほどの成功を収め続けることは難しくなるでしょう。

――世の中には当選確率が高いと煽るギャンブルとか、あるいは「○キロ痩せる」なんてウソっぽい統計数字が独り歩きしている商品もよく見かけます。信憑性を見極める方法などあるのでしょうか。

西内:確かにまったく根拠のない商品はありますね。例えば、ブルーベリーは目にいいと言いますが、実際に人間を対象としてブルーベリーを食べた結果、視力が良くなるというような根拠を示す研究が公表されたことはありません。ブルーベリーに入っている成分を高濃度で実験動物に与えると、目の中の細胞に作用するという研究はありますが、われわれの体の仕組みがすべてネズミと同じとは限りませんからね。

 また、脂肪を燃焼させて痩せる食品の中には、ずっと飲み続けて腹位の脂肪面積をCTスキャンで撮って測定したところ、何十平方センチ減りましたと謳う商品があります。でも、「ウエスト」で何センチ分かを計算してみると1センチもいかないレベル。そのくらいなら普段ビールを抜けばその程度は何もしなくても減るんです(笑い)。

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