女性の「ぺたんこ靴」好調 武装するアラフォーの意識も変化

NEWSポストセブン / 2013年4月30日 16時0分

「靴を見れば、いまの私の気分がわかるわ」

 これは、5月11日より公開される映画『私が靴を愛するわけ』のなかの一節。クリスチャン・ルブタン、マノロ・ブラニク、ピエール・アルディなど高級靴のデザイナーたちが登場し、靴の魅力に迫るドキュメンタリー映画だ。映画の主役はハイヒール。だが、いま街に出れば、フラットシューズと呼ばれる、いわゆる“ぺたんこ靴”が流行している。フラットシューズを選ぶ女性たちの気分とは――。

 大規模改装を経て3月6日にグランドオープンした伊勢丹新宿本店。3月の売上高は前年比116.3%を計上するなど、リモデルの効果が早速出ている。婦人靴売り場も刷新され、売り場面積も拡大した。なかでも好調なのが、フラットシューズだという。

「昨年くらいから、急激に伸びています」(30代店員)

 買い物中の30代女性は言う。

「これまでは、やっぱりヒールのない靴は不安というか、スタイルが悪く見えるので心配でしたが、梨花さんとか、紗栄子さんとかがブログで紹介していて、可愛いなと。流行っていますし、一度自分も履いてみたいと思うようになりました」

 人気ブロガーには、ママさん芸能人が少なくない。彼女たちの生活スタイルも、広く女性たちに影響を与えているようだ。

 こうした流行に合わせて、各ブランドも品ぞろえを強化している。従来は、バレエシューズと言われる、先の丸いカジュアルな靴が多かったが、最近はデザインも多彩になり、用途ごとに使い分ける女性も増えているという。前出の店員は言う。

「パンプス型のオペラシューズ、紳士用革靴のデザインを取り入れた“おじ靴”と呼ばれるタイプ、靴ひものないスニーカーの形のスリッポンなど、フラットシューズとひと言で言っても、種類が豊富になりました。カジュアルからビジネスシーンまで使えます」

 靴市場をめぐる状況は、厳しい状況が続いている。2012年度の国内靴・履物小売市場規模は、前年度比99.4%の1兆3,145億円と予測されており、2008年から5期連続で減少(矢野経済研究所調べ)。そんな中、「歩きやすい靴、長時間歩いても疲れない靴、いわば履き心地の良い靴」を求める動きが広がっているという。首都圏を中心に、東日本大震災で帰宅困難な状況を経験した人が多くいたことに加え、近年のランニングブームなども影響していると、矢野経済研究所は分析している。

 とはいえ、ラクなだけでは、女性の気分はアガらない。フラットシューズには、最近の女性たちの価値観が投影されていると語るのは、ライフスタイルジャーナリストの吉野ユリ子氏だ。

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