「就活の勝者ほど5月病にかかりやすい理由」を専門家が解説

NEWSポストセブン / 2013年5月12日 16時0分

 働く気が無くなり会社を辞めたい衝動に駆られる5月病。主に新社会人がかかるケースが多いが、「就活が上手くいった人ほど、そのワナにはまる」という。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏が語る。

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 5月です。5月病の季節ですね。今日は就活と5月病の関係について考えてみましょう。ずばり、就活が上手くいった人ほど5月病に注意すべし、という話です。

 あらためて「5月病」という言葉について調べてみました。辞書の上での意味は次のようになっています

 新年度の4月に入学・入社した新人に、5月ごろになると現れる精神の不安定状態をいう語(出典:大辞泉)。

 そう、元々の定義では「新人」を対象としたものなのですよね。ただ、現在では年齢、年次を問わずに使われています。また、元々は「精神の不安定状態」をさしますが、最近では「ちょっとブルー」くらいの状態も含めて「5月病」と呼んでいます。なお、正式な病名ではないです。

 会社員の新人の5月病に関して言うと、特に個々数年は、実は就活が大きく影響を与えていることが考えられます。就活が上手くいかずに不本意入社した人はもちろんですが、実は就活が上手くいった(と思っている)第一志望の企業に入社した学生の方も危険なのですよね。さらには、ここにも「意識の高い学生(笑)」問題が絡んできます。どういうことでしょうか?説明しましょう。

 現在の就活は、クソゲー、無理ゲーと呼ばれるほどに大変になっています。早期化、長期化が問題となっているうえに、就職ナビの弊害で有名企業には何万人も応募が集まる中、その中から選ばれなければなりません。何度も「お祈りメール」と呼ばれる不合格メールを受け取ります。人格否定されたかのように思う瞬間も多いです。就活によるうつや自殺も問題となっています。

 その就活を上手く乗り切り、第一志望の企業に入った学生の中には、内定後、天狗になっていく人たちがいるのですね。みんなが苦労した中、頑張って志望企業に入社したわけですから。内定が出た後は、家族や友人、後輩からほめられたり、羨ましがられる上、キャリアセンターが主催する就活イベントで先輩の体験談を語ったり、内定先の企業が主催する企業説明会に内定者として登場するなど、ちやほやされるわけです。そりゃ、謙虚な人でも天狗になってしまいますよ。

 就活が楽しくて仕方ないという人もいます。早期から就活に取り組み、学生団体などを運営し、インターンシップにも積極的に参加、ベンチャー企業の社長などに会いまくる、セミナーでも必ず長い質問などをする、グループディスカッションでも司会をやりたがる、ソーシャルメディアでもプロフィールは盛りまくりなうえ、「世界に負けちゃだめだ」「ジョブズをこえる」などやたらと前のめりなのだけど、逆にそれが痛々しい意識の高い学生(笑)です。彼らは就活が大好きなわけです。

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