元自民長老 安倍氏は靖国に行かず尖閣に自衛隊送らず逃げた

NEWSポストセブン / 2013年6月18日 7時1分

 日本政治を憂い、村上正邦氏(元自民)、矢野絢也氏(元公明)、平野貞夫氏(元民主)、筆坂秀世氏(元共産)という4人の“賢人”が集まった。長年の経験としがらみのない立場だからこそ語れる、歯に衣着せぬ座談会。安倍首相の持論である憲法改正問題について話し合った。

村上:そもそも安倍に経済のことなんか誰も期待していないんだよ。しかも口では経済、経済といいながら、基本的に人任せだし。

 彼は戦後レジームから脱却して「美しい国」「強い日本」を取り戻すんだといってきた。それなのに靖国神社には行かない、尖閣には自衛隊を送らないで、結局ぜーんぶ逃げた。憲法改正だって、第96条、つまり憲法改正の手続きを先行させるといっているが、これこそ逃げです。

平野:その通り。

村上:憲法は国の骨格を作る基本なんだから、安倍は憲法をどう変えるかをまず示すのが先でしょう。ところが、中身を出すと公明党との連立が危うくなるような雰囲気があるから、これも逃げている。

平野:実は現在につながる96条改正論議に最初に火をつけたのは私たちなんです。自自連立の小渕内閣時代に決算委員会で、国民投票法を問題にして「欠陥憲法じゃないか」と突き上げたことがある。参院で憲法調査会もつくり、ここにおられる村上さんに初代の会長をお願いした。

村上:私が会長をやらせろといったんです(笑い)。しかし私らがやっていたのは、96条だけ改正するなどというセコイ話じゃない。

平野:いまになって、よもや96条だけ取り出して改正するなんて話になるとは、誰も思ってもいなかった。

矢野:改正の中身を見せないで、簡単に改正できるようにするというのは、国民に白紙委任状を渡せといっているも同然、傲慢ですね。

平野:おっしゃる通り。

筆坂:戦後レジームは何も憲法の話だけではなくて、日米安保体制、在日米軍の存在も戦後レジームでしょ。果たしていまの日本は独立国といえるのか。安全保障でも経済でも、アメリカのいうことを聞かずに何もできないじゃないか。そんな状態で自主憲法を制定することなんてできるのか。自民党が1955年にできたときの結党宣言では、自主憲法制定だけじゃなく、外国駐留軍の撤退もはっきり謳っていたんです。憲法9条を改正して軍隊をもち、在日米軍には出ていってもらうと。

村上:憲法改正の核にアメリカがある。そこから逃げてるから安倍は卑怯なんだ。

筆坂:私は護憲論者にもいいたいことがある。彼らにとって9条は宝になっているけれども、なぜアメリカは戦争放棄で軍隊ももたないという条文を入れたかというと、米軍が駐留するつもりだったからです。護憲派の人々は在日米軍が大嫌いですが、9条と在日米軍はセットで、9条を厳密に守って在日米軍が出て行くと日本は丸裸になって困るわけでしょう。護憲派はリアリズムに欠けている。だから、改憲派も護憲派もアメリカの存在を見て見ぬふりをしてごまかしている。

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