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「お茶をこぼされるシーンは何テイクも撮りました」『地面師たち』佐々木老人役・五頭岳夫が語ったプロが集った撮影現場

NEWSポストセブン / 2024年8月29日 16時13分

──今回はどのような経緯で出演が決まったのですか?

「『地面師たち』に起用されたのは、大根仁監督との縁です。大根監督には10年前、ドラマ『リバースエッジ 大川端探偵社』(テレビ東京)で初めて使ってもらい、その後も、映画『バクマン。』、ドラマ『ハロー張りネズミ』(TBS系)……それが『地面師たち』のオファーにつながりました。覚えていてくれたんだなあ、と嬉しかったですし、台本をもらったら大事な役でしょ。視聴者が全7話を一気見するかは、第1話が面白いかどうかにかかっているわけだから。ビックリすると同時に、ワクワクしました

 大根監督は脚本も書いていて、僕を想定して佐々木老人のシーンを書いたと聞いています。僕だけではなく、綾野剛さん、豊川悦司さん……みなさん、当て書きだった、と大根監督が『地面師たち』の完成報告会で話していました」

──難しい役だったと思います。役作りで意識されていることはありますか?

「いただいた台本を読みながら、行間を考えることですかね。役者の醍醐味でもあります。佐々木老人は借金があって、半分、認知症も入っている、と台本にあったので、自分の周りに似た感じの人はいないかな、と思いをめぐらせ、あの人のこの部分、あの人のこの部分と持ってきて、自分自身も入れて役作りをしました。12人兄弟の末っ子なので、姉が老人ホームに入っているんです。そこで、観察していたりしましたね(笑)。

 リアルさを求めて声をはらず、肩を少し丸めて……。そうして本番にのぞみ、何度も撮るうちに、自然と身体が動くんです。アドリブが多くなり、相手の俳優もキャッチボールして受けてくれる。作中で『恵比寿の物件』の買い手と対面し、物件の写真を見せられたとき、自然と身体を乗り出して写真を見た演技はそのひとつです」

──視聴された方の中には、綾野さん演じる辻本拓海に、ズボンの前にお茶をこぼされ、「あああ~」と立ち上がるシーンで五頭さんを覚えている人も多いのではないでしょうか。

「実はあの時に履いていたズボン、自分の私服のズボンなんです。僕が40年ぐらい履いているものです。これだとお茶染みが映えるんじゃないかな、と思ってテストのときに持っていったら、スタッフが同じメーカーの同じ型番のズボンを、本番までに2着入手して準備していたんです。古いズボンなのによく……感心しました。スタッフ1人1人が本当に専門職で、プロフェッショナルな現場でしたね」

綾野さんはかっこよくて、豊川さんは…

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