《宮崎で宅配業者を装ったヤクザが暴力団幹部を銃撃》超至近距離で狙ったのはなぜか?「今のヤクザは撃つのが下手。2m以上離れたら当てられない」
NEWSポストセブン / 2024年9月22日 16時15分
警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、宮崎市で起きた襲撃事件の映像流出について。
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またも衝撃の襲撃映像が流出した。9月9日午後3時半頃、宮崎市田代町にある特定抗争指定暴力団・池田組系志龍会の組事務所で、事務所にいた組幹部が男に発砲され死亡するという事件が発生。犯人は抗争中の六代目山口組弘道会系の組員だった。
発砲の瞬間をとらえた映像はわずか9秒。組事務所の玄関前に設置されている防犯カメラのものとみられる。正面に駐車している車のリアガラスが映る。この車で幹部の在宅を確認したのかもしれない。
車の横に1人の男が立つ。白髪交じりの短髪、黒縁眼鏡をかけ、白いシャツを着用。手には箱を持っている。カメラ付きインターホンで確認しても、宅配便の配送員に見えたことだろう。
次の瞬間、ドアがゆっくり開く。その開け方には何の躊躇も、警戒する素振りも感じられない。ドアチェーンもなく、ドアは大きく開かれていく。宅配便だと信じたのだろう。外開きのドアを左手で支え、マスクをつけた幹部が顔を覗かせた。だが対立や抗争最中の組事務所のようなピリピリした雰囲気はまるで感じない。
六代目山口組を離脱し、さらに神戸山口組から2020年に脱退した池田組は、これまで何度も襲撃を受けてきた。2020年5月には本部のある岡山市北区の事務所近くで幹部が銃撃され、関連するビルに車が突っ込まれたこともある。2022年10月、岡山市内の理髪店で散髪中の池田組組長が襲われた。事件直後、組長のボディーガードの反撃をくらって血まみれになった六代目山口組系の妹尾組の組員の様子がSNSやメディアで流れ、世間を騒がせた。事件後、別の妹尾組組員によって組長の車に拳銃が5発撃ち込まれた。相次ぐ事件に岡山は警戒区域には指定されているが、宮崎は警戒区域外だ。
組幹部はドアを開けた直後…
犯人の男は身体の前に抱えていた段ボール箱を組幹部の方へと差し出した。組幹部がそれを受け取ろうと手を伸ばした瞬間、パチパチとはじけるような乾いた音が響き、男の手元から白煙が上がった。
段ボール箱を落とした組幹部が体を捩るように倒れこむ。銃撃の反動で犯人も後ろへ跳ね飛ばされ、車の向こうへと姿を消した。開かれていたドアがゆっくりと閉まっていった。
組幹部はドアを開けた直後、わずか段ボール箱1個分の距離から拳銃で撃たれた。関東を拠点に活動する暴力団の幹部は、拳銃による襲撃について「”あの組長のタマを取った”と豪語する組長もいるが、成功したのは至近距離で撃ったからだ。今のヤクザは拳銃の練習ができないので撃つのが下手だ。少し離れただけで的に当てられない。発射時の反動も大きいから、2メートルも離れてしまえば当たらない。事務所へのカチコミならどこかに撃ち込めばいいが、相手が人間なら近ければ近いほど精度が上がる」。周辺の住民などから、パーンという音が数回したという証言もあり。事務所内の玄関付近に倒れていた幹部は、胸付近を撃たれ、病院に搬送されたが死亡した。
容疑者の男は弘道会系稲葉一家の組員で、付近を歩いているところを警察に逮捕された。「実行犯が逃走せずに警察に捕まるのは、その襲撃が実行犯であるヒットマンにとって勲章になるからだ」と暴力団幹部はいう。襲撃したのが自分であり、ヒットマンを出したのが弘道会傘下の組だと暴力団業界に知らしめるためだ。
今回、内部からの流出としか考えられない映像がすぐに流出した。六代目山口組が分裂してから10年、やられたらやり返す”返し”の連鎖はまだ続きそうだ。
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