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《国論が二分》ノルウェー王女が結婚、「前世はファラオ」自称シャーマンの夫に惹かれたのはなぜか 臨床心理士が分析

NEWSポストセブン / 2024年9月27日 16時15分

8月31日に結婚式をあげたノルウェーのマッタ・ルイーセ王女(左)と自称シャーマンのデュレク・ベレット氏(AFP=時事)

 お騒がせカップルとしてたびたびニュースになってきたノルウェーのマッタ・ルイーセ王女と、アメリカ人の実業家で作家、そして自称シャーマン(霊媒師・呪術師)のデュレク・ベレット氏が2024年8月31日に結婚した。臨床心理士の岡村美奈さんが、王女がシャーマンの夫に惹かれた理由について分析する。

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 今も昔も占いや呪術や霊感など、スピリチュアルやスピリチュアリティに興味を持つ人は多い。雑誌の星占いやパワーストーンやパワースポットに始まり、テレビの占い番組や心霊特集、ファンタジー映画からオカルト映画、果ては危ない新興宗教やカルト集団までスピリチュアルの幅は広い。

 そのスピリチュアルによって、今、国論が二分したと報じられているのがノルウェーだ。原因は王位継承権4位のマッタ・ルイーセ王女の今回の結婚。王女が選んだ人物が、「私の前世はファラオ」と主張している自称シャーマンなのだ。純白のウエディングドレスに身を包み微笑む新婦と、その横に立つ新郎の姿は衝撃的。正直なところ、こんなことがあるのか?と驚いた。王室としては結婚に反対すれば人種や職業で差別したと批判を受ける可能性がある。王室の慶事なのに、王室がスピリチュアルに利用されるかもしれないとなれば、手放しには喜べないノルウィーの人々の複雑な心中がわかる。

 王女が再婚したのは2年前に婚約した米国人の自称シャーマンのデュレク・ベレット氏。アメリカ・ロサンゼルスの出身、セレブ御用達のシャーマンで、女優のグウィネス・パルトローさんとも交遊があるという。なんでも一族はハイチ出身のシャーマンでベレット氏は6代目、精霊から力を授かっているというが真実はわからない。ハイチといえばブードゥー教。民間信仰ではあるが呪いや黒魔術のイメージが強く、ゾンビの起源ともいわれている宗教だ。

 忘我や脱魂といわれるエクスタシーで魂が身体から抜けて旅行や飛翔したり、霊を憑依させたりして神と交信して、病気を治すという呪術的技術を持つとされるのがシャーマンと呼ばれる人たちだ。シャーマニズム研究によると、シャーマンになるには大まかに2つのパターンがあるという。1つはシャーマンや巫女に弟子入りして修行をすること。もう1つはある日突然、心霊の啓示を受けるというもの。代々シャーマンの家系というベレット氏も啓示を受けたのだろうか。

「前世は古代エジプトのファラオで、王女はその妻だった」とベレット氏は主張しているから前世は見えるということらしい。過去には離婚歴や逮捕歴もあるという。マッタ・ルイーセ王女も「子供の頃から天使と交信している」と話すほど、スピリチュアルを信じている人物。前世はファラオだけでなく、「自分は普通の人間ではない。爬虫類とアンドロメダのハイブリッド」というベレット氏に魅かれ、心を癒され、自分より強いパワーを持つベレット氏と歩めば、自分たちの愛とスピリチュアルで世界を変えられると思ったのだろう。因縁や宿縁、輪廻転生といった前世からのつながりが、同じ魂と持つ者として王女にとって大きな意味を持ったようだ。にわかに信じがたく、後付けされた話のようにしか聞こえないが、前世は誰にも証明できない。

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