韓国で『進撃の巨人』爆発的人気 居酒屋ブームで和民も進出

NEWSポストセブン / 2013年7月22日 16時0分

 黒田勝弘氏は1941年生まれの産経新聞ソウル駐在特別記者。著者に『韓国人の歴史観』(文春新書)、『ソウル発 これが韓国主義』(阪急コミュニケーションズ刊)がある。黒田氏が韓国国内の最近の動きと日本との関係についてレポートする。

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 今から40年も前になるが1970年代に韓国に取材で出かけた際、小学校の運動会で子供たちが応援歌としてテレビアニメ『キャンディキャンディ』の主題歌を歌っていたのに驚いた。「日韓の子供たちは〝キャンディキャンディ〟で話が通じ合う!」と、いささかオーバーに感動したことがある。

 実は韓国では以前から『鉄腕アトム』や『マジンガーZ』『アルプスの少女ハイジ』『フランダースの犬』など多くのアニメが日本から輸入されており、『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』『島耕作』も大人気だ。今年の春には『赤毛のアン』の日本製テレビアニメが3Dデジタルでリバイバル登場し、劇場上映されて話題になった。

 ついでに言えば、「オゲンキデスカ?」という日本語の台詞が韓国で流行語にまでなった伝説(?)の日本映画『Love Letter』も最近、3Dデジタル版で再上映されている。

 ただ、昔は日本製アニメとは知らずに見ていたが、近年は情報時代だからみんな日本製と知った上で楽しんでいる。商売になるので、関係業界は日本の人気アニメや文学作品の輸入に懸命だ。最近では、村上春樹氏の最新作が入札の結果、16億ウオン(約1億5000万円!)で落札されたとか。

 日本アニメで最近話題となっているのが『進撃の巨人』。原作漫画の総発行部数が2000万部に達し、テレビにも”進撃”している超人気アニメだが、韓国でも翻訳出版に続きアニメも放映されて人気爆発となっている。

 テレビはもちろん、各界で「進撃の○○」「○○の巨人」などとパロディ化も盛んで、なかには「進撃の○○市」などという自治体PRも登場している。

「日ごろは反日を楽しんでいながら臆面もなく……」と皮肉りたいところだが、世界に冠たる日本アニメのすごさを考えれば目くじらたてることはない。それにストーリーや登場人物も国境を越えている。

「人食い巨人に包囲された人間」という設定から、韓国でも「巨人の正体は何か?」など、人気の秘密をめぐって議論が盛んだ。巨人を中国に見立てて「衰退日本の中国コンプレックス」などといった解説は韓国らしい。

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