桐光松井の写真に清原が驚愕 PL学園の伝説的な上下関係とは

NEWSポストセブン / 2013年7月26日 16時0分

 元プロ野球選手の清原和博氏が書いたコラムが、ネットの野球ファンに話題になっている。今夏話題の桐光学園・松井裕樹投手のあるシーンにからめて、高校野球界に苦言を呈した。フリーライター神田憲行氏が考察する。

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 清原氏のコラムは7月24日日刊スポーツ掲載の「オレの魂」。問題のシーンは桐光学園の神奈川大会で、ピンチを迎えたマウンドの松井投手の両頬を捕手が片手で鷲づかみしているところだ。清原氏はその捕手が1年生と聞かされて、

《ほんとにイスから落っこちた。1年生が3年の顔をつかむとは……》

 と驚き、以前のような暴力的な上下関係が正しいとは思わないが、と前置きしたうえで、

《だけど、けじめとか節度といった部分はあって当然じゃないか。(中略)野球は、プロの世界でも年長者を敬う雰囲気を持ち続けてきた。この伝統は守っていくべきだと思うな》

 もちろん清原氏の真意は桐光バッテリーを非難することではなく、「野球界全体が軟弱になっている」という主張にある。

 私はこの試合を現地の保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアムで取材をしていた。1年生捕手の名誉のために補足するが、彼は先輩を敬わないような傲慢な性格では決してなく、突然取材陣から取材対応を指名されて、ロッカーから慌てて裸足で現れて、「松井さんに頑張って欲しかったんで……」と照れて小声で話すような選手だった。3年生の顔を鷲づかみしたのは、清原氏がコラムで推測していたとおり、彼の性格というより捕手としての使命感からだった。

 一方、清原氏が「イスから落ちる」ぐらいの衝撃を受けたことも、想像できる。

 清原氏の母校PL学園には、かつて研志寮という野球部だけの寮があった。3年から1年まで同部屋で、下級生は「部屋子」「付き人」と呼ばれて、3年生の身の回りの世話をする。洗濯はもちろん、夜間の自主練習を手伝う、夜食のチャーハンを作る(PLチャーハンといってサラダ油の代わりにマヨネーズを使う。コクがあり美味い)。朝食も前夜のうちから先輩に卵の調理方法を聞いて、目玉焼きかスクランブルエッグを作らねばならない。1年生は生卵のまま食べるのがルールで、2年生は自分で調理してもよい。

 PLからプロ野球に進んだある選手は「PL時代はいつもうつ伏せに寝てた」という。先輩の練習に付き合ってヘトヘトになって就寝するので、目覚まし時計を普通にかけても起きられない。またベルの音で先輩を起こしては鳴らない。それでうつ伏せになって目覚まし時計を抱えて眠り、ベルが鳴る直前の振動で起床するのだ。

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